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社会崩壊の防波堤として教職員のみなさん踏ん張ってくれませんか

 教職員のみなさん、しんどいでしょうが、なんとか持ちこたえてください。社会が崩壊しはじめ、人びとのむすびつきが切れそうになっている状況のなかで、学校と教職員が最後の防波堤としての役割を果たしていると思います。社会のきずなをつくる底辺のいしずえとしての重要な機能を担っていると思います。
 いま学校や教職員がまじめに果たしていることを十分に評価してもらい、目に見えるかたちで、地域や親に協力を求めるような方法で訴えていくことが必要です。
 日本の教職員は教科指導だけでなく、生徒指導も部活動の指導も、進路指導もおこない、かつ世界的に見ても例を見ない学校行事などの豊富さによって、なんとか学校への信頼感と安心感を保っていると思います。
 1970年代から、この30年の間に学校の守備範囲は肥大化し、また昨今の定見のない足し算ばかりの教育改革の処理によって、教職員のみなさんは、てんてこ舞いから疲れ果ててヘトヘトの状態にあるのはよくわかります。
 イチャモン(無理難題)の増大も、こうした学校の守備範囲が無原則的に大きいこと、無節操な教育改革に起因して起きている場合があることも確かです。
 まともに冷静に学校をみてもらうことが必要ですし、学校の役割の境界領域と協力についての合意形成をやはり地道につくっていくしかないと思います。私も研究者として具体的な改善策に取り組んでいきます。
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小野田正利:1955年生まれ、大阪大学教授。専門は教育制度学、学校経営学。「学校現場に元気と活力を!」をスローガンとして、現場に密着した研究活動を展開。学校現場で深刻な問題を取り上げ、多くの共感を呼んでいる)

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