わがままで我慢できない子のその先は逃避か破壊しかない
「子どもを不幸にするいちばん確実で簡単な方法がある。子どもの欲求のままに欲しいものを与えることだ」これは哲学者ルソーが残した名言だ。
親が子どもに物を買い与え、進む道を用意して溺愛される子どもが増えている。
少子化で甘やかされ、欲求が満たされ続けると、自分の感情がコントロールできなくなるのは当然です。
どんなわがままも、かなえられるうちはいいが、自分の思いどおりにならない局面にであったとき、自分の力で乗り越えることができなくなる。
最近の子どもは挫折に弱く、忍耐や我慢が極端に苦手である。人付き合いが下手で自分をうまく表現できない子どもが多い。
我慢できない子どものその先は逃避か破壊しかない。逃避へと向かうと、引きこもり、自傷行為、精神障害、自殺といった現象が起きる。破壊へ向かうと、家庭内暴力、ストーカー、幼児虐待となる。
それらのすべてが、自分の思いどおりにならない不満からの代償行為である。
子ども時代には、「我慢」が絶対に必要である。欲求がかなえられないときのハングリー精神こそ、現状打開のエネルギーになり、工夫・進歩のもとになり、勤労努力する素地を育てていくと言えるのである。
(濤(なみ)川栄太:1943-2009年、20年間の小学校教師を経て、ニッポン放送「テレホン人生相談」回答者、40年間つとめた教育相談では、悩める子どもたちに体当たりで励まし立ち直らせた。元新松下村塾」塾長)
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