厳しく叱った後のフォローは大切ですが、どのようにすればよいのでしょうか
子どもを厳しく叱った後は、何となく後味が悪く気になるものです。
叱った教師も叱られた子どもも、すっきりと気持ちを入れかえていればいいのですが、そもそも叱るという行為には後味の悪さはつきものです。
叱られた子どもは、「叱られた私をみんながどう思っているのだろうか」と周囲の子どもの眼が気になるものです。
こういうとき、友だちが多い子どもは気持ちをすぐに切り替えられますが、友だちの少ない子どもは気晴らしもできず難しいのです。
ではどうすればよいのでしょうか。
叱った後は、その日のうちにひと声かけましょう。コツは叱ったことには絶対に触れないことです。全く関係のない会話をあえてすることです。できれば大勢がいるときがいいのです。例えば「そう言えば、まだ○○は続いているの、すごいなあ」など。
そうすると、叱られた子どもは、気持ちをリセットできるのです。「もう、私のしたことは怒ってないんだ」「叱ったけど、私を認めてくれているんだ。良かった!」と、思うからです。
わずか1分もかからないひと声ですが、叱られた子どもは次の日から、新たな気持ちで叱った教師と会えます。叱った教師ももやもやした気持ちが少しは晴れるでしょう。
(吉田 順:1950年生まれ 34年間横浜市立小・中学校教師
「生徒指導」ネットワーク主宰)
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