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理科:探究のために知識を与えておくことが熱中させるポイント(中学校)

 「探究のために知識を与えておく」ことが、探究活動で生徒を熱中させるポイントになる。
 今回は「化学式」という知識を事前に与えておく。化学式を先に教えることにより、根拠のある予想ができるようになる。
 炭酸水素ナトリウムを加熱して分解する実験がある。教科書には、用意するものとして石灰水と書いてある。これでは実験する前から、発生する気体は二酸化炭素と分かってしまい、おもしろくない。知的興奮とはほど遠い。
これを、つぎのように展開するだけで、生徒は探究的に取り組む。
(1)
物質は原子からできていることを先に教える。
(2)
炭酸水素ナトリウムの化学式(NaHCO3)を教える。
(3)
化学式を根拠に、できる物質を予想させる。
(4)
予想した物質を確かめる方法を考える。
(5)
自分の予想が正しいか実験で確かめる。
(6)
予想外の結果になったら、次の予想を立て、再び実験で確かめる。
 化学式を先に教えることにより、根拠のある予想ができるようになる。
 理科は、根拠・理由を大切にしたい。生徒たちは、水素や酸素、二酸化炭素の他、炭素、ナトリウム、水も予想する。
 発生した気体を集め、わくわくしながらマッチで火をつけてみたり、火のついた線香を入れてみる。教科書にある「石灰水を入れて振りなさい」という指示にしたがっただけの実験とは違う。緊張感がある。
 火が消えてしまうと「あっ」と声があがる。「酸素じゃないんだ」と納得する。その「○○でない」という考察も記録するように指示しておく。それが科学である。
 「火が消えたから、二酸化炭素かもしれない。石灰水で調べよう」と、つぎの探究へと進む。
 何の知識もなしに「調べなさい」といわれても、生徒はとまどうだけだ。
(小森栄治:1956年生まれ、埼玉県公立中学校教師を経て日本理科教育支援センター代表。「理科は感動だ」をモットーにした理科授業でソニー賞最優秀賞を受賞。また埼玉県優秀教員表彰を受ける)

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