教師に必要な資質とは何か、資質を磨くにはどのようにすればよいか
教師に必要な資質とは、自分磨きを徹底的に行い、自分の「あり方」を磨こうとする強い意志、姿勢のことである。
なぜ教師に自分磨きが必要なのか、それは教育が教師に突きつける問題には正解がほとんどないからである。教師に問われるものは、その教師の人としての「あり方」である。
突きつけられた問題に、子どもたちのためを考えたならば、自分が今思いつき、決断できる答えはこれしかない。この答えならば教師として責任を取れると決断できる教師の覚悟である。
重要な問題であればあるほど、教師に問われるのは「やり方」ではなく「あり方」である。「やり方」を問われている間の教師は半人前と思っておいた方がよい。
教育は、教師が半人前であろうと常に教師の「あり方」を問う。
ときに教育はとっさの判断を教師に求める。とっさの判断に現われるものは、その教師の人間性そのもの。つまり、その教師の人としての「あり方」である。
このように教育は常に、われわれ教師に人間としての「あり方」を問う。「子どもたちにとって」「子どもたちのために」教師は自分なりの思考・判断・表現(行動)ができる、自分の「あり方」を磨いておかなければならない。
では「あり方」磨くためにはどのようにすればよいか。その答えは簡単で「苦労克服体験」「難問解決体験」をすることしかない。
自分磨きは、苦労に出会い、苦労を克服することでしか実現できない。追い込まれたり、困らされたりすることである。苦労や失敗から学び、経験から学ぶことである。そのために欠かせないのが仲間とともに頑張ることであり、本をいっぱい読むことである。
地面にたたきつけられようが、必ず自分の足で立ち上がり、前に向かって歩くことである。心の強い、打たれ強い人は、強くなるだけの苦労をしてきている。
どれだけ困難な山を登ったかによって、学んだ内容がより深まりを持ち、人として成長し、立派な教師になっていく。うまくいかない原因は自分のどこにあるのかを思考できる人間になろう。それは、教師としての大成の道である。
(鎌田首治朗:京都市立久世西小学校教頭、環太平洋大学教授を経て奈良学園大学 教職センター長)
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