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いじめには注意をはらい指導する法的な義務がある

 いじめについて、法的な立場から弁護士はつぎのような事例を記載している。
 いじめは繰り返し、長期にわたって継続されることが多いことから、いじめによる被害の予見可能性が高いといえる。さらに心身の発達に影響を及ぼし、不登校や自殺に至る重大な事態を引き起こすおそれがあるため、回避する義務も高いといえる。
 特に学級担任は日常、子どもと接し、指導する責任があるため、日頃から子どもの生活実態をきめ細かく把握し、いじめを早期に発見するように努めなければならない。また、いじめがあった場合、子どもの身体等の被害の発生を阻止し、安全を確保するために、加害者に対して迅速かつ的確な指導をする必要がある。
 教師が、このような注意義務を怠り、漫然としていじめの発生に気づかなかったり、気づいても適切な指導をとらなかったために、子どもの生命、身体等に被害が生じた場合は、教師に過失があるとして、学校側等に対して損害賠償が認められることになる。
 いじめを受けている子どもから学校に、相談や申告があった場合には、学校側は関係する子どもや保護者から事情聴取するなどして、その実態を調査し、適切な防止措置をとることがもとめられる(福島地裁いわき支平成2年)ことから、損害賠償が認められる可能性が高くなるといえる。
 そのような申告がない場合でも、いじめは人目につかないところで行われ、いじめを受けていても仕返しをおそれるあまり、いじめを否定したり、申告しないことが多い。学校側はあらゆる機会をとらえていじめが行われていないか細心の注意をはらい、いじめが窺われる場合は、事情聴取するなどして適切な防止措置を取る義務がある。(大阪地裁平成7年)
(関口 博・菊池幸夫:弁護士)

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