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子どもに「おまえの気持ちわかるよ」という甘い言葉で、その先何があるのか、大人がしっかりと厳しさと向き合わさないでよいのか

 子どもに対して、「おまえの気持ち、わかるよ」「つらかっただろう。いいよ、いいよ」などと甘い言葉をかける。子どももそれで救われた気になる。
 でも、その先に何があるんだろう。果たして、それで本当にその子が救われるのでしょうか。違いますよね。甘いだけの人生なんてあり得ません。だから、大人がしっかりと厳しさと向き合わせなければいけないんです。
 「あなたの気持ちはわかる」というのは、確かに気持ちのいい言葉です。やさしい言葉のようにきこえるでしょう。
 でも、俺には「やさしさ」だとは思えない。そんな、うわっつらだけの言葉が、人にとって一文の益にもならないことは、自分の経験からもはっきりいえます。
 やさしさとは、相手のことを本気で考え、本気で力になりたいと思う、その心のありようなんです。
 やさしさとは、「そばにいて肩を抱いてあげる」ことが、やさしさのときもある。「そっとひとりにしておいてあげる」ことが、やさしさのときもある。「間違いを『ダメだ』と指摘する厳しさ」が、やさしさのときもある。
 いろいろな「やさしさ」があるけれども、その根底にあるのは、相手を想う気持ち。その想いが本物だったら、相手に厳しいこともいえる。厳しくいわれた友だちも「あぁ、こいつはぼくのことを本気で考えていってくれているんだな」と受け入れられるはずです。
 あるいは、だれかのために自分のすべてを賭けて行動する。それはきっと相手の心を打つものだし、救う力がある。
(
義家弘介:1971年生まれ、中学生で不良と呼ばれ高校中退し家から絶縁される。里親の元で大学を卒業し、塾講師、北星学園余市高校の教師になりドラマ化され評判となる。横浜市教育委員、教育再生会議担当室長を経て国会議員)

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