キレやすい子どもの親も怒りのコントロールが苦手
キレやすい子の親自身も怒りのコントロールが苦手という傾向がある。
キレやすい子の母親は、育て方に問題があると批判されがちです。
しかし、キレやすい子の親自身も怒りのコントロールが苦手な場合が多いため、周囲からの非難を受けて怒りを感じ、それを子どもにぶつけてしまい、子どもはまたストレス状況の中で「キレる」ことを学ぶ、という悪循環が繰り返されるのである。
このような場合は、親の不安やストレスを軽減する必要がありますので、子どもに実施する「アンガーマネージメント(注)」の方法を親に教えていく過程で、親自身が自分の怒りをコントロールできるように援助してみてください。
家庭でのストレスが減り、怒りのコントロールを上手に行うモデリングを親ができるようになると、子どもも安定するからです。
(本田恵子:早稲田大学教授。元中学高等学校教師、コロンビア大学で博士号取得後、ニューヨーク市でガイダンスカウンセラー、クライシスカウンセラーとして勤務。包括的スクールカウンセリング研究会代表。特に、危機介入・ADHD、LD児への対応、アンガーマネージメントを学校と連携して実践している)
(注) アンガーマネージメント:アメリカ生まれの心理教育のプログラムで、怒りの感情を抑えるテクニックや怒りの原因をはっきりさせたり、怒りにつながらないような会話術などを学び、怒りに正しく対処し、健全な人間関係をつくり上げる知識と技術
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