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誕生から思春期へと生育していく、それぞれの時期に大切な親子関係とは何か

 私は子ども期の親子関係を三つのステージに分けて考えています。それぞれの時期に大切な課題があり、それをクリアすることで、子どもは健全に育つと思うのです。
(1)
ラブラブ期(06歳くらいまで)
 「ママに愛されているんだ!」と実感させることが何よりも大切です。親から「これでもか!」というほどの愛情を注がれることが、その子の自信になり安心感につながります。だからどんどん、抱っこ・チューしていきましょう。
 この時期に大事なことは、しつけではありません。愛情を注ぎ続けることです。安心感を子どもの心に育てることです。この安心感が「どんな大変なことがあっても、自分はがんばれる」という自己肯定感(自尊感情)の源になります。
(2)
しつけ期(612歳くらいまで)(思春期前)
 社会性を身につけていくことが重要な課題になります。ラブラブ期のムードは維持しながら、自分で考えさせ、自分で社会のルールを守ることを学ばせる必要があります。
 だからといって、ガミガミ言い続けては、子どもは「ダメな子なんだ」と自信を失ってしまいます。頭を押さえつけるようにして、しつけをしてきた家庭ほど、このあとの思春期の反抗が激しくなることがわかっています。
 子どもは、言われたらすぐできるようになる、なんてことはありません。大切なのは親の根気です。親は子どもに怒りをぶつけず、試行錯誤しながら、社会のルールや自立の基本を教えてあげてほしいと思います。
 ちゃんと子どもの気持ちを受けとめる習慣ができていれば、思春期の親子関係がひどくこじれることはありません。
(3)
見守り期(1218歳くらい)(思春期)
 この時期、子どもの体にさまざまな変化が起きます。身体的に大きな変化がありすぎて心がついていけないのが思春期の特徴です。
 これまでの自分が揺らぎ始め、内側から知らない自分が顔を出します。親に「どうしてそうなの?」と聞かれても、「別に、よくわからない」と答えるのは、自分でもわからないからです。当然、子どもは不安です。
 「親に頼るな」という心の声も聞こえます。「せっかく自分で自分をつくっているのに、親に押さえ込まれてしまうと、自分が壊れてしまう」と感じるのです。
 親は一歩離れて見守るしかありません。思春期の子どもは、コミュニケーションを遮断することで「自分づくり」を行い、攻撃することで「自分」を確認していきます。どちらも大切なものです。
(諸富祥彦:1963年生まれ、明治大学教授,臨床心理学、カウンセリング心理学、現場教師の作戦参謀としてアドバイスを教師に与えている)

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