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「話し合い活動」を高める授業を実践するためにはどうすればよいか

 「話し合い活動」を高める授業について小松信哉はつぎのように述べている。
「話し合い活動」は子どもたちだけで議論できるようにしたい。つぶやきをつなげる子どもたちに育ってほしいと私は思っている。それには、強い教師の主体性が必要である。
そのための手立ては、つぎの3つが考えられる。
1 イメージを共有する
「話し合い活動」を高める授業を実践するためには、子どもたちが共通のイメージを持つ必要がある。共通のイメージを持つためには、クラスの友だちの考えを自分の脳内スクリーンに映し出すようにしなければなりません。そのために有効な教師の手立てが、つぎのような発問である。
(1)
予想させる:「~さんの考えの続きがわかりますか?」
(2)
再生させる:「~さんの考えを隣同士で説明しましょう」
(3)
要約させる:「~さんは、つまり、何が言いたかったのかな?」
(4)
発見させる:「~さんの考えのすばらしいところはどこかな?」
2 やさしさの共感を持つ
やさしさの共感を持つには、互いの気持ちを察しながら学ぶことが大切である。そのための発問は
(1)
気持ちを考えさせる:「~さんの気持ちがわかりますか?」
(2)
考えの源を探らせる:「~さんは、なぜその考えが思いついたのかな?」
3 理由づける
「~だからそう考えたのでしょう」、「気持ちはわかるよ」と友だちの考えの根拠を明確にしていく活動である。それには次のようなものがある。
(1)
補う:「こうすればいいんじゃない?」「助けます」という子どもの言葉に代表される。友だちの説明を補足したり、条件を変えて正しい考えを創る活動である。
(2)
条件づける:「それは~のときにだけ言えることでしょう」と考えの限界を見極め、一般化の方向へ思考を進める活動である。
(3)
置き換える:「それは、~ということでしょう」と自分のわかり方で確認する活動である。
(4)
付け足す:「付け足します」という言葉そのものである。友だちの考えに自分の考えを加えていく活動である。もっと簡単にしたり、絵や図で表現したりする活動である。
(小松信哉:1967年生まれ、福島県公立・福島大学附属小学校教師、福島県公立小学校教頭を経て福島県教育庁指導主事。 平成20年度文部科学大臣優秀教員として表彰される)

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