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関わりを拒否する子どもでも、必ず関わりを求めている、安心感が与えられると、子どもは人とつながり自分で育っていく力を持っている

 たくさんの子どもたちの立ち直りに寄り添う中で、うまく動けないでいる子は、実は子ども自身が「自分とつながれない」中で生きてきたということを知りました。
 自分とつながっていないと、他人とつながれるわけがありません。その結果、自分をもてあまし、こちらが理解できない行動を取ってしまっていたのです。
 その「自分とつながれない」でいる子どもの隣に座って、子どもの世界を受けとめるだけで、子どもたちは安心して自分を出せるようになっていきます。
 安心感というのは、自分が自分でいいという、生きるための最低の保障です。これがないままに、教え込まれることは、ますます、自分はダメなのだと不安にさせるものなのです。
 嘆かれること、あきらめられること、怒り、大人たちの自分に向けるすべてのことを子どもたちは敏感に感じとります。そして、そんな大人を「嫌い」と避け、そう思わせている自分をもっと否定します。
 けれども、ひもといていくと、どんな関わりを拒否する子どもでも、ほんとうのところでは必ず関わりを求めています。親や先生に受けとめられて、自分らしく正しく導いてもらい、育ちたがっています。その土台は子どもたち自身では作れないのです。
 私は多くの子どもたちとの歩みの中から、子どもは「安心というふかふかの土壌が与えられる」と、それを栄養にして、人とつながり、自分で育っていく力を持っていることを教えられました。
 考えてみれば、私たち大人も、多くの人の愛を受け、力を借り、失敗や悩みの経験が大人に成長させてくれました。
 大人が手に入れた価値観や方法ばかりに縛られて、子どもをありのままに見られなくなっています。
 愛するわが子と上手につながることができて、子どもが立ちあがって歩き出せるように見守るためにも、私たちは、そんな自分自身を点検する必要があるのです。
 子育てに行きづまったり、悩むときにこそ、今まで気づかなかった自分や子どもを理解して、変化していくチャンスなのです。
 子育てや教育というものは、子どものためだけでなく、私たち大人が人間として成長するチャンスを与えてくれるのですね。そのカギは、ほかでもなく、私たち大人の心の中にあるということ。
 どうか信じて、子どもと向かい合ってみてください。子どもをあるがままに受けとめて歩むことで、お子さんとつながることができ、いっしょに笑える日がきっと訪れるはずです。
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魚住絹代:1964年生まれ、大阪府教育委員会スクールソーシャルワーカー。1982年法務教官となり、以後、福岡、東京、京都の少年院に12年間勤務。非行少女の立ち直りに携わる。2000年に退官後は京都医療少年院で音楽療法の講師となるかたわら、2002年から、大阪府の公立小・中学校に、スクールサポーター、家庭教育サポーターとして勤務。子ども、家庭、教師の相談支援をしている)


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