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被害者意識の強い保護者にどう対応すればよいか

 被害者意識の強い保護者とは、自分の子どもがじゃけんにされているなどと、繰り返し教師に訴えてくるタイプの保護者です。
 そのつど十分な対応を重ねないと「教師は何もしてくれない」と、自分の子どもだけが被害者だと執拗に教師を非難してくる傾向があります。
 被害者意識の強い人は、人に傷つけられたり、不当に扱われたという体験があります。人を信じることができず、物事をネガティブにとらえがちになり、それが自分への攻撃や侵害だと感じています。
 したがって、子どもの話を聞いているうちに、自分の体験がよみがえってきて、不安になってしまうことが多いのです。良くないことが起こりそうだと悲観し、うまく対処する自信も持てないので、身を守るため相手を非難し攻撃してきます。
 したがって、教師はそのような保護者の不安から出てくる行動に感情的に巻き込まれない心構えが必要です。
 そして、子どもへの対応と同時に、保護者の不安をやわらげるつぎのような対応が必要となってきます。
(1)
担任と定期的に連絡帳のやりとり、時間を決めて電話連絡など、日々の子どもの様子をまめに知らせ、安心させる。
(2)
運動会や遠足など行事があるときは、事前に電話連絡をして、保護者にポイントをアドバイスしたり、不安な点を十分に聞くようにする。
(
河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

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