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罰や強制の指導をする必要があるとき、どのようにすればよいか

 罰や強制する指導は、子どもたちを渋々従わせるものです。できれば教師としては、活用しないに越したことはないでしょう。
 しかし、現実には「強制的にでもやらせないと、今の子どもたちは全くやろうとしない」「厳しい罰を課さないと、生徒たちはだらけるだけだ」という、毎日、学校現場で子どもたちと悪戦苦闘している教師たちの声は、無視できないものがあります。
 現場の教師のなかで、罰や強制する指導をしたことがない教師は、ほとんどいないと思います。
 このようななかで、子どもたちが、「罰や強制する指導」と感じる教師と、ほとんど、そう感じない教師がいるのは、なぜでしょうか。実は活用の仕方にポイントがあるのです。
子どもたちが、「罰や強制する指導」と感じないのは、強制的にさせられ、取り組んだが、
(1)
結果的に充実感が持てた
(2)
取り組んでいるなかで、学習意欲がわいてきて、自ら取り組むようになった
このようなとき、子どもたちは「罰や強制する指導」と感じないのです。
 では、どうすれば、そのように子どもたちに感じさせることができるのでしょうか。
ポイントは次の三つです。
(1)
「罰や強制する指導」をする前に、実施する意味・理由をしっかり説明する
 なぜやる必要があるのか、なぜ今やらされるのかを、子どもたちに事前に説明する必要があります。
 十分納得できない場合でも、事前の説明があるのとないのとでは、指導を受け入れる子どもたちの心には、大きな開きが生まれます。
(2)
「罰や強制する指導」は、一貫性をもち、規則的に行う
 教師がきまぐれでこの指導をしていると、子どもたちに思われるのは失格です。そのためには、
「あの先生は、新単元にはいるときは、必ず漢字の書き取りをやらせるんだ」
「あの先生は、失敗は怒らないけど、手抜きのミスには厳しいんだ」
 このように、「罰や強制する指導」は、一貫性をもち、規則性を持たせることで、子どもにはやらされる意味や理由が、わかりやすくなります。
(3)
子どもが取り組む意欲を失わないうちに、やってよかったと充実感を感じる展開にする
 現代の子どもたちは、がまんすることが苦手です。したがって、「やってよかった」という体験を短い時間で得させることが大事です。
さらに、
「先生の言う通りにやれば、楽しい、うまくいく」
「先生は子どもたちのために、厳しい指導をしているんだ」
 このように子どもたちが教師に対して感じると、それが教師への信頼感につながっていくのです。つまり、「罰や強制する指導」も、適切に行えば、教育力になっていくのです。
 「罰や強制する指導」は、何が何でもダメではないのです。結局、教師の対応の仕方の問題なのです。
 子どもたちのためを思って行う指導ならば、よけいその教師の思いを適切に子どもたちに伝えたいものです。そのためには、より高度な教育力(ソーシャル・スキル)が、教師には求められるのです。
(河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

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