「お客様意識」で暮らす人々から責任を学校に丸投げされている
「お客様意識」で暮らす人々から責任を学校に丸投げされている。
現代人は、常に社会のお客であるかのような「お客様意識」に陥っています。
かつて、地域社会にあった豊かな共同性は自らを束縛するものとして捨て去り、自らが担うべき役割を忘れています。
こうした「お客様意識」で暮らす人々により、責任をもたない「ご都合主義」の社会となり、学校は家庭からはしつけを丸投げされ、教育委員会からは説明責任を丸投げされ、教育改革は教育行政担当者の昇進競争の道具になったり、政治家のパフォーマンスの道具に使われたりすることでも認めることができます。
また、最近の学校バッシングなども、社会の矛盾や自らの閉塞感のはけ口として学校に発散するという側面もあるように見受けられます。
このような社会情勢が、真摯に子どもと向き合い、じみちに教育活動を積み重ねている教師の熱意や学校の教育力を削いでいることに、社会は気づいていないようです。
(近藤昭一:1951年生まれ、横浜市立中学校教師、校長、教育委員会、教育センター所長を経て玉川大学准教授)
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