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「うちの子ばかり目の敵にする」と親がいってとり合ってくれないとき、どうすればよいか

 授業態度が悪い子どもがいて、その様子を家庭に知らせたところ、「うちの子ばかり目の敵にする」と親がとり合ってくれないとき、どう対処すればよいか。
 子どもの悪い面ばかりを知らせようとする気持ちが、先に立ってはいないだろうか。一方的に悪い面だけを伝えられては、だれだってカチンときたり、他の子だってという気持ちがわいてきたりするものだ。
 そこで、授業態度が悪いことを伝える前に、よい面をたくさん探してみる。授業前に筆記用具を出していることなど、あたりまえでも、その子にとってはキラリと光る行動である。どんなつまらないことでも、よい面だと思ってあげられそうな事実をたくさんメモしておく。
 わが子のことをほめられて嬉しくない親はいない。ささいなほめ言葉と思われるような内容でも、教師がよくわが子を見てくれているという姿勢は親に伝わる。だから、できるだけ直接、親に話すことが大事です。
 たくさんよい面があるので、さらに授業中の態度がよくなればもっと伸びる子だと伝える。少しでも授業態度を改善するように子どもに話し、保護者と一緒に、よくしていこうと話し合う。自信をもたせるよう「ほめる」姿勢をお願し、教師自身も努力することを約束する。
 教師が子どもをどのように見ているかは、保護者の教師を見る目に反映する。教師が子どもの美点を見ようとすれば、保護者の教師を見る目も変わるであろう。
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家本芳郎:19302006年、東京都生まれ。神奈川の小・中学校で約30年、教師生活を送る。退職後、研究、評論、著述、講演活動に入る。長年、全国生活指導研究協議会、日本生活指導研究所の活動に参加。全国教育文化研究所、日本群読教育の会を主宰した)

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