どのような困難にぶつかろうとも、自然の理にかなっていれば必ず事は成り、道は開けてくる
自然の理にかなっていれば必ず事は成ると思います。
ナポレオンは「よの辞書には不可能という言葉はない」といいました。とはいっても人間にはできないことがいろいろあります。年をとることも避けられませんし、死ぬこともまぬがれません。
しかし、また別の見方をすれば、これはやはり一つの真理をついた言葉ともいえるのではないでしょうか。
というのは、確かに人間には不可能なことがいろいろあります。不可能はどういうことかと、いわゆる自然の理に反することが不可能だということです。
たとえば、人間は必ず年をとっていく、それが自然の理です。ですから、その理に反して年をとりたくないと願ったところで、それは絶対に不可能です。
けれどもこれは、逆に言えば、自然の理にかなったことであれば、すべて可能であるということでしょう。つまり、お互いのからだのことにしても、人間関係や商売など何ごとにおいても、自然の理にかなっていれば必ず事は成るということだと思います。そういった意味で、このナポレオンの言葉は一面の真理をついていると思うのです。
平素からこのことを頭に入れて、何ごとにもとらわれない素直な心で、何が自然の理にかなうことなのかを見極めつつ行動していけば、どのような困難にぶつかろうとも、おのずから道はひらけてくるのではないでしょうか。
(松下幸之助:1894-1989年、パナソニック(旧名:松下電器産業)創業者。経営の神様と呼ばれた日本を代表する経営者)
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