担任は子どもの内面を受けとめ、豊かに返すことが求められている
担任は子どもを受けとめ豊かに返すことが求められている。
学校は、人と人とが激しくぶつかりあって失敗を繰り返す社会である。失敗が認められなければならない社会である。しかし、困ったことに、学級は大人が担任一人しかいない。何かがたりなくても当たり前だという前提に立たなければいけない。
今の子どもは人との距離をうまくとれず、人の心に平気で土足で踏み込むことが増加し、トラブルは起きやすい。そのときに大事なのは、クラスの土台づくりを4月から進めていくことである。
その土台づくりの前提となるのは、担任がキャッチャーに徹することである。子どもたちはさまざまな内面や好奇心を持っている。その子どもたちの内面を受けとめることを大事にすることがキャッチャーに徹することである。
担任がキャッチャーであろうとすると、子どもたちの多くは間違いなく、内面や好奇心を出してくる。
それをしっかり受けとめて、豊かに返球するという努力が今、最も担任に要請されているのではないかと感じている。
(金森俊朗:1946年生れ、元小学校教諭、北陸学院大学教授。「仲間とつながりハッピーになる」教育や人と自然に直に触れ合う命の授業を行う。NHKで日本賞グランプリ受賞)
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