« どのような教材と、どのような形で子どもたちと出会わせるかが、授業をつくるうえでもっとも重要である | トップページ | 同僚や子どもたちとの関わり方に悩む教師はどうすればよいか »

しつけの基本で大切なのは二つである、どうしつければよいか

 最近の子どもたちに共通する特徴は、規範意識の低下と、善悪の判断の希薄化である。
しつけの基本はたくさんあるわけではなく、大切なのは
「善悪の判断をきちんと教えること」
「がまんをさせること」
この二つだと思う。
 規範意識の低下とは、簡単にいえば「ルールを守れない」ということであり、それを守らなかった場合には、それ相応の責任を取らなければいけないのだが、そのような意識が極端に低い。
 善悪の判断は他者との関係の中で学んでいくものなのだが、子どもたちは自分が傷つくのは嫌なのに、他人に傷を負わせても気づかないことが多い。自分中心で他人の痛みを思いやったり、いたわったりする心の成長ができておらず、「人との関係をどう保つか」という基本的な学習がおろそかになっている。
 子どもたちがそのような状況になった理由のひとつに、家庭の中でのしつけ力の低下が大きく影響していると私は思っている。
 親が子どもと心を通わせる努力が以前の何倍も必要になっているのに不足している。今の親はもっと積極的に子どもと関わらなくてはいけない。
 今の親の多くは、自分の生き方に自信がない。そういう親たちは、子どもがトラブルを起こすと余計に自信がなくなって、それを乗り越えていく判断力がとても弱い。
 例えば、子どもが万引きしたとき、物わかりのよい親は「友だちが持っているものと同じものを、どうしても欲しかったのだろう」などと、しんしゃくして、許してしまう。もちろん、非行の動機を探ることは重要だけれども、だからと許してしまってはいけない。悪いことは悪い、と分からせなければならない。
 また、中学生が夜の12時にならないと帰宅しないとき「きつく叱ると、また帰ってこなくなるかも知れない」と考え「心配して待ってたのよ」としか言えない。
 肝心なのは初回、二回目の対応である。最初のうちにルールをしっかり教え込むのが大切である。こんなことは幼児のしつけの部類に入るのだが、それができていない。
 親が子どもの言い分けばかりを聞くようになってしまうと、子どもは正当化し、次から親の許してくれそうな言い分けを考えてくる。そうなると親の負け。
 子育てはある意味、子どもとの勝負の場である。子どもは親の弱みを絶対に見逃さないのである。
 家族のルールを守らなかったときに、親が子どもをしっかりと叱っておかないと、子どもは叱られないのが当たり前と思ってしまう。家で叱られない子は、外で注意されても反省はできない。
(
野代仁子:非行相談歴三十年以上のカウンセラー)

|

« どのような教材と、どのような形で子どもたちと出会わせるかが、授業をつくるうえでもっとも重要である | トップページ | 同僚や子どもたちとの関わり方に悩む教師はどうすればよいか »

叱る・ほめる・しつける」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: しつけの基本で大切なのは二つである、どうしつければよいか:

« どのような教材と、どのような形で子どもたちと出会わせるかが、授業をつくるうえでもっとも重要である | トップページ | 同僚や子どもたちとの関わり方に悩む教師はどうすればよいか »