母親が強くなり、家庭の中で父・母・子がどういう関係で生きていけばよいかあいまいになっている、家庭の崩壊ということかもしれない
家庭訪問をしてみると、どの家庭も母親がとっても強い。エネルギッシュである。とどまることをしらずに話し続ける。一生懸命がんばっているが、ゆとりが感じられない。
いっぽう、父親はものわかりのよい、やさしいパパという組み合わせがとても目につく。
とくに、男生徒の母親のイライラがすごい。息子が弱々しく、たよりない。自分からやることはほとんどない。何を考えているんだかわからない、というわけだ。
しかし、その原因が、自分の育て方にあるとはほとんど気づいていない。
父親の役割に不満を持っているが、父・母・子が家庭の中で、どういう関係をもって生きていったらいいのか非常にあいまいになっている。これが家庭の崩壊ということかもしれない。
(河上亮一:1943年東京都生まれ、埼玉県公立中学校教諭、教育改革国民会議委員、日本教育大学院教授を経て、埼玉県鶴ケ島市教育委員会教育長、プロ教師の会主宰)
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