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保護者から成績にクレームをつけられたとき、どうすればよいか

 評価はテストを点数だけで判断するのではなく、それぞれの観点で分析し、今後に生かしていくものだということが保護者に十分に伝わっていなかったのではないか。
 まず保護者の言い分をよく聞くことが必要になる。よく話を聞いてもらえば、保護者も落ち着いて教師の話に耳を傾けてくれる。
 保護者の言い分を聞いたうえで、教え方に不十分な点があれば素直に謝る。その上で、具体的な改善の方策を示す。保護者に授業の意図や評価の方法を話した上で、今回の成績をつけた理由を、テストの点数や作品の評価、日頃の様子などをもとに説明し、理解を求める。
 また、通知表は、テストだけでなく授業中の態度や発表、ノートや提出物、忘れ物など多様な面を見て評価していることを、ていねいに説明する。
 評価は教師だけのものと考えてしまい、どのように評価しているのかが保護者に伝わらないことも多く、誤解も生じやすい。保護者懇談会や学年便りなどで、評価の方法を事前に保護者に知らせることも大切である。
 またテストを返すとき「計算の分野はよくできていました。今後の課題は文章問題だね」と、子どもに話しながらテストを返すようにする。同時に、それを保護者にも伝わるように、テスト分析表などに、子どもが努力した部分や苦手な部分を細かく記入する。
 とにかく子どもが「わかった」「おもしろかった」と思うような授業を心がけることである。子どもが満足すれば、保護者が不満を持つことも少ない。
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家本芳郎:19302006年、東京都生まれ。神奈川の小・中学校で約30年、教師生活を送る。退職後、研究、評論、著述、講演活動に入る。長年、全国生活指導研究協議会、日本生活指導研究所の活動に参加。全国教育文化研究所、日本群読教育の会を主宰した)


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