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学級目標は子どもの意志で決めるが、担任の願いが込められているようにしなければならない

 学級の目標は子どもどうしの話し合いによって決められるが、担任の願いが込められているようにしなければならない。
 しかし、担任が主導して目標が決められたと子どもたちに思われるようではいけない。教師がかかわっていても、子どもたちが自分の意志によって決めたと思えるようにすることが大切なのである。
 それはそんなに難しいことではない。初めに注意すべきことは、すべてを司会者に任せてしまわないことだ。
 進行状況を見ながら、途中で子どもたちに一言添えるようにしたい。例えば、「先生は、このクラスがやる気に満ちて、何事もみんなが協力して取り組み、明るくて楽しいクラスになるといいと思っています」などと話すのである。
 そのように一言そえることで、所信表明で話した要点を子どもたちに再確認させればいいのだ。
 そうすれば子どもたちは、その内容を含めた目標を考えようとするし、後で担任の考えを追加するために目標の修正を要求しても、抵抗なく受け入れられるものなのである。
 些細なことのように思われるかもしれないが、こうした進め方が意外と大事なコツなのである。
(大阪隆夫:1941年生まれ、横浜市立中学校四校に勤務した。「生き方を探求する会」会長として道徳教育を研究。シュタイナー教育を研究し各種学習会等で講義。ネット上の教育相談室で相談員)

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