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4月の新学期に楽しい学級を創造するにはどのようにすればよいか

 4月、新学期を迎える子どもたちの心は、期待と不安でいっぱいです。
 裕太君は、子どもらしい言葉で、新しい学級は「大好きな友だちやあこがれる先生がいて、学ぶことが楽しく、けんかや争いがない、そんな楽しい学級になってほしい」と言いました。
 子どもも教師も楽しくなるような学級は、裕太君のような子どもらしい願いと自覚に支えられることによって初めて実現するでしょう。
 しかし今日、子どもの願いに応えながら豊かで楽しい学級を創り出していくことは、そう簡単ではありません。社会のさまざまな矛盾を背負った子どもたちが、身体と心にたくさんの重荷を抱かえて学校にやってくるからです。
 可能性を持ち、不安や危機の感情を持つ子どもたちとどのようにしたら「楽しい学級」を創り出すことができるでしょうか。そのためには、
(1)
担任が子どもたちを好きになること。そして、子どもたちの声をよく聴き取ることです
 「荒れる子ども」も「キレる子ども」も友だちのなかで快く生きたいという願いを持っています。その願いを学級の仲間に伝え、「つなげていく」のです。学級に安心感が生まれ、攻撃的な雰囲気が消えていきます。
(2)
「子どもと共に」学級を育て創り出していくことです
 寄り道、回り道を楽しみながら、子どもたちの力に依拠し、焦らずゆっくりと育ち合う学級をめざしていきます。子どもたちのアイデアは教師を超えてはるかにダイナミックです。
 例えばこんなことがありました。新学期、私は黒板に自己紹介のところで「(  )が痛い。(  )が悪い。でも(  )がいっぱい」と書いておいたら、子どもたちが楽しそうに発言を続けました。「腰が痛い」「歯が痛い」「頭が悪い」「顔が悪い」「でもローンがいっぱい」。もう教室中、笑いがいっぱいです。子どもたちの顔が、やさしくうれしそうに輝いていました。 「もう一度読んでよ、先生」。子どもたちはせがみました。読むたびに、爆笑が続きました。うれしい出会いでした。
(3)
豊かな学びと楽しい生活を、子どもに保障することです
 生きる喜び、学ぶ喜びの実感できる学びを創造するのです。ときには、教室からはみだすようなドラマと遊びを子どもたちと共に創り出しながら、人間的で安定した学級の生活習慣を創り出していくのです。
 「ゆっくり、楽しく、子どもたちと共に」、これが今日の困難を切り開き、学級を希望へとつないでいく大切な視点ではないかと考えます。
(今泉 博:1949年生まれ、東京都公立小学校教師を経て北海道教育大副学長(釧路校担当)、「学びをつくる会」などの活動を通して創造的な授業の研究・実践を広く行う)

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