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学級崩壊に親と教師はどう立ち向かえばよいか

 私は対人関係能力という言葉を使っていますが、子どもたちだけでなく、親も教師も今はそれが欠けている。これからの教育は「傷つけ傷つけられる」関係から、「癒し癒される」関係への転換が求められているように思います。
 学級崩壊の原因として教師の問題は避けられないように思う。荒れている学級の担任は、子どもを見る目も、授業の内容、親への対応も粗いという印象があります。
 教師のシミュレーション能力にも関係しているように思います。こうなればこうなるというのは、じっくりと考えていけばわかると思いますが、問題を抱かえる教師は、それが二次的にどう影響していくかを検討していない。行き当たりばったりで子どもに接していては、子どもからの信頼は得られない。
 親は子どもの前で「あの先生はだめな先生」とだけは絶対に言わないでほしい。教師も人間ですから失敗もある。その批判を子どもの前でされると、強い教師不信につながることがある。不満があるときは直接、言ってもらいたい。
 学級崩壊に対処するうえで気をつけなければならないのは、強い教師不信に陥っている子どもたちの心なんです。親を巻き込んで家庭の理解を得ることは、子どもたちの教師不信を解くことにつながる。
 日本で自由というのは、束縛から解放する自由のみが社会に広く浸透した。自分の意志で選択した言動の結果に責任を持つという真の自由をないがしろにしてきた。その結果、子どもの自立も育まれていない。
 あやまった自由で自由奔放に育ってきた子どもたちは、ときに我慢が求められる小学校に適応できるはずがありません。一時間の授業に集中させることの難しさを訴える声が教師に広がっていることからも、動かしがたい事実です。
 過度に甘やかす母親たちが、子どもの甘えや問題行動の大きな原因になっている。これが小学校低学年の学級崩壊の原因のひとつとなっている。
 高学年の学級崩壊の特徴は子どもたちによる教師いじめにありますが、子どものいじめと同じで、毅然としていないと、どんどんエスカレートしていく。
 教育力を語るとき、父性が崩壊していることも学級崩壊の一因になっています。子どものわがままと対決し、ルール・秩序感覚、規範意識を育む父親や教師の役割が崩壊していることが考えられる。
 子どもたちは、子どもの前に立ちはだかる大きな壁を乗り越えるという体験がほとんどないために、ちょっとした困難に対して耐えることができない子どもが増えています。
 子どもに立ちはだかる壁に、子どもは激しく反抗しながらも、未熟で制御できない心を父性の壁がコントロールしてくれることから、子どもたちは安心感を得ることができます。
 小学校高学年の学級崩壊に見られる教師対する「挑戦」はこれと同じで、父性を教師に求めるがゆえの行動という一面があります。
 この父性は、あくまでも子どもに対する深い愛情に根ざしたもののみが、子どもの魂を揺さぶることができます。
 子どもの壁になれないような友だちのような父親が増えていますが、深い愛情に裏打ちされた厳しい父性が求められていることを自覚してほしい。
(
高橋史朗:1950年生まれ、臨時教育審議会専門委員、埼玉県教育委員長などを歴任し明星大学教授。親学推進協会理事長、師範塾理事長、感性教育研究会会長)

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