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しつけの基本原理とはなにか

 古来から、あいさつや生活習慣などの礼儀作法をしっかり身につけさせることをしつけといってきた。
 早い話が、食事、衣服、整理整頓、保健衛生(清潔、入浴、歯磨き、睡眠)などは、幼児期に身についたやり方が一生の生活習慣の基本型になります。
 生理的にも情緒の面でも、また、思考や社会活動の、その人なりの基本パターンの根底になるものとしても、これらがよい形に身についているかいなかは、人間の一生を左右するといっても過言ではないでしょう。
 子どものしたい放題を許して、しつけを一切しないというのでは、ふだんの暮らしのなで、つまらない衝突や混乱を招くばかりです。社会生活をお互いにうまくやっていくためにも、しつけは必要と思います。
 しつけは、頭の中の知識として覚えさせるのではだめです。知識として「廊下は走らない」と覚えていても、廊下をバタバタと子どもが走っているようなことがあります。頭と体が結びついていないといったことになりがちです。
 「し続ける」ことによって、「し慣れる」という意味の「しつける」ことによって、しつけが身につくものです。し続けているうちに、快方に向いているようだと、し続けようという意欲が湧いてくるものです。それがしつけの基本原理だと、私は考えています。
(
伊藤友宣:1934年兵庫県生まれ、家庭養護促進協会事務局長を経てカウンセラー)

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