理由をつけて保健室へ行く生徒はどうすればよいか?
子どもの保健室通いには、次のようないくつかの違いがあり、その指導方法をとりあげてみる。
(1)体の具合が悪いと言って通う
この場合は、早めに対応することだ。もし、一日に何度も「頭が痛い」と言って保健室へ行ったら、担任ならばおかしいなと思うはずだ。気まぐれに保健室に通いたがるケースが多い。
そういう日が続いたら「そうか。最近多いな。病院で診てもらった方が良い。お母さんに電話しておくから、早退だ」と、まじめに対応すればよい。叱る必要もない。
大切なことは「保健室へ行くなら早退して、病院へ行きなさい」と明確にすることだ。そうしないと、保健室は一部の崩れた生徒のたまり場になってしまい、崩れた生徒を立ち直らせることも難しくなる。
(2)特定の教科に保健室を通う
特定教科での人間関係に問題がある場合が多い。技能教科で○○さんと隣りになるからなどと、人間関係のもつれが原因だ。親と相談し、親と合意の上での対応が必要である。
(3)朝から保健室にいたがる
いわゆる不登校の前兆など、少し原因が広いことが多い。不登校傾向だから、いじめ・親子関係・学習問題などが考えられる。(2)と同様に、親と相談し、親と合意の上での対応が必要である。
(吉田 順:1950年北海道生まれ、元横浜市立小・中学校教師・「生徒指導」ネットワーク主宰。「生徒指導コンサルタント」として全国の「荒れる学校」と関わる。講演・教育相談・著述活動)
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