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子どもたちに、教師に対する信頼感を持たせ、安心できる学級をつくる

 新年度、学級がスタートする日、私は子どもたちと、話し合う。大抵の学級の教師は、子どもに教師は怖いと思わせるようにしているけれど、「この学級は教師と子どもの信頼がもとになっているんだよ」と、子どもたちに私は言う。私がそのことに本気である、と子どもたちが知るのは、私の行動を通してである。
 私は信頼のエクササイズ(練習、訓練)と呼ばれるものを例にとって、子どもたちに信頼の大切さを説明する。そのエクササイズはごく単純で、一人の子どもが後ろに倒れ、その子どもを仲間が抱き止めてやるというものだ。
 そのエクササイズで、もし、友だちが冗談半分であなたを落としてしまったらどうだろう。その友だちへの信頼は永遠に損なわれるにちがいない。たとえ彼が謝り、二度と落とさないと誓ったとしても、あなたは安心して倒れかかることはできなくなるだろう。
 つまり一度失われた信頼は、簡単には修復できないのだ。そのことを私は子どもたちの心に深く刻み込むようにしている。
 もちろん、子どもたちは信頼をこわすことがある。そのときは信頼を取り戻す機会をあたえられるべきだ。しかし、それには長い時間がかかる。
 子どもたちは私からの信頼を誇りにしており、それを失いたくはないと思っている。実際、失うことはめったにない。
 私は、子どもたちに求める信頼に自分が値するかどうか、日々、確かめるようにしている。
 私はあらゆる質問に答える。以前に尋ねられた質問でもかまわない。自分が疲れていてもかまわない。「私は心から、子どもたちに理解してもらいたがっている」ということが、子どもたちに見えなければならない。理解してもらえなくても、がっかりせず、私は何度でも挑戦する。
 アランという子は、かつてこう言っていました。
「去年、ある先生に一つ質問をしようとしました。そしたら、その先生は怒って言いました。『それは前にも教えたでしょう。あなた、聞いていなかったのね!』って、でも、ぼくは聞いていました! ただ、理解できなかったんです」
「レイフは、ぼくが理解するまで、500回でも答えてくれます」
 親や教師は、たいていしかるべき理由があってだが、四六時中、子どもに腹を立てている。でも、子どもが何かを理解しないからといって、いらつくべきではない。子どもたちの質問に対する私たちの忍耐強い肯定的な態度が、ゆるぎない信頼感をつちかってくれるのだ。
(
レイフ・エスキス:米国の教育を根本から変える力を秘めた小学校教師として注目されている。ロサンゼルスの貧しい移民家庭の子どもたちが多く通う小学校のクラスを22年間受け持ち、学力を飛躍的に伸ばし、品格のある子どもを育て、教師として初めて、アメリカ国民芸術勲章を受章)

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