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指導困難な状態を克服するには何が必要か

 子どもの指導で困難に直面しているときはすごくつらいですが、その事態を深く見つめ続けていくと、ある時期、光が見え始めます。そうするとまったく違う対応ができるようになるんです。
 私も荒れた六年生を担任していた時期は、子どもたちが朝会などで話を聴かなくて、それは大変でした。ところが、子どものようすを見ていると、聴かなくなるのはきまってつまらない話をしているときなんです。
 いい話をするときは、そんな子どもたちもちゃんと聴いている。高学年になると、話の質をすぐ見抜くんですね。それ以来、「6年生なのに」と思っていたことを「6年生だから」ととらえ直しました。
 そのときに、はじめて彼らの内面が見えてきたんです。おしゃべりも、なぜおしゃべりが起きるのかを深く考えてみる必要があります。現代の子どもは、人間関係に非常に不安を感じていて、疎外されたり関係を断ち切られたりすることが、教師に叱られる以上につらいことなんです。おしゃべりが、「友だちとつながっていたい」という気持ちの表れだととらえ直すと、対処法が変わってきます。おしゃべりそのものを叱ってもだめで、教室に安心できる人間関係をつくっていかなければ、根本的な解決にはなりません。
 私は、子どもから学んでいけば、もっと楽に実践できると思います。まず、子どもの声を聴く。ある程度子どもに任せる。子どもが押してきたら、押し返すのではなく、むしろ押されて少しバックしてみる。そういうふうに、キャリアを積んだ年代の教師であればこそ、子どもの姿からつくっていく実践にもう一度チャレンジしてみてもいいのではないでしょうか。

(今泉 博:1949年生まれ、東京都公立小学校教師を経て北海道教育大副学長(釧路校担当)、「学びをつくる会」などの活動を通して創造的な授業の研究・実践を広く行う)

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