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最初の三日間の学級のしくみ作りに失敗したら一年間はとりもどせない

 学級が崩れていくのは、教師の責任である。技量のなさ、勉強不足、甘い考えが原因だ。だから教師は年度初め最初は、ここが勝負だという決意で臨む必要がある。最初の三日間の学級のしくみ作りが失敗したら、一年間はとりもどせないものなのである。
 何をするのか。それは「学級」という「集団」をつくるのである。「集団の組み立て」「生活のルール」をきちんとさせるのである。ルールがきちんとしていれば、とりあえず学級は運営されていく。しかし、ここがあいまいだと、問題が生じ、手のつけようがなくなる。私の体験をもとに、ポイントをつぎに紹介する。
(1)
一日目
 始業式があり担任が発表される。列の前に立って明確に指示をする。はみ出る子どもがいる。それを決して見のがさない。子どもはアドバルーンをあげているのだ。こんなことは大丈夫かな。甘いかなと。
 続いて入学式があるので、子どもたちとの時間は10分程度。短いあいさつをする。大切なポイントだけを「楽しいクラスにしていこうね」というようなことを二分くらいの短い話ですること。半数の子どもの名前を覚えたい。私は、若いときは一日で全員を覚えた。
(2)
二日目
 担任としての挨拶と話をする。「これから、みんなとの生活がはじまりますから、いくつか言っておきたいことがあります。いすをきちんと入れてください」(指示を聞かない子の名前を言って軽く注意する)
 担任の自己紹介をし、質問を受ける。あいまいな質問には、ことばを限定することを教える。
 つぎに、人間の三つ生きがい(才能を伸ばす喜び・人のためになることをする・夢を実現する)を話す。そして、「人間は間違えながらなおしていくことができる。教室は間違える場所ですから、たくさん間違えなさい」「人間だけが弱い者をいたわることができる。ですから、弱い者いじめをすることには厳しい。絶対許さない」という話をする。
 今後の学級生活の約束(ひいきはしない・授業時間はのばさない)について話す。
 教室の席を決める。近視の子に配慮して背の順でいいだろう。どのような方法でも文句は出る。教師が決めていい。そのかわり、必ず「いつまでの席か」を伝えておく。連休あけまでが妥当だろう。靴箱は背の高い順に最上段から入れさせていく。持ち物には、ぜひ「小物袋」と「自由帳」の二つは入れておきたい。小物袋は机のフックにかけさせておくと、授業がどれだけ楽になるか計り知れない。
 「係り」「当番」「日直」など、生活上のルールを決める。私は一人一役を原則としてきた。前のクラスのルールを子どもたちから聞いて、それを活用するのがいいし、この方が楽だ。子どもの意見を聞きながら行うが、教師は前もって考えておく。このようにして学級のルールをまとめあげる。質問したその子にだけ答えたら、それだけで学級は崩れていく、全員に言わなければならない。この点を決して軽く考えないことだ。そうじ手順を確認しておくことも大切だ。
(3)
三日目
 勉強のことが中心となる。私はまず漢字・計算のテストをする。前の学年の総復習である。子どもの力を理解するのは大事なことだ。次に楽しい授業をやってみせる。子どもが熱中するような授業である。
 この時から「学習のしかた」のポイントについて教えていく。漢字学習では「指書き、うつし書き、なぞり書き」の学び方を教える。漢字の習得率は格段にアップする。算数では「正答のときは、問題番号にチェック印を入れること」「線は短い定規で引くこと」などを教える。理科・社会のノートは、見開き二ページで「一つの作品」のように書かせるとよい。
(
向山洋一:1943年生まれ、元東京都公立小学校教師、教育技術法則化運動代表を務めてきた。教師を退職後、TOSSインターネットランドの運営に力を注いでいる)

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