先輩教師に授業以前の問題だと言われた
いっこうに授業がうまくならない。学校に行くのが憂うつだった。
授業がうまい先輩の授業を見せてもらったり、自分の授業を見てもらったりした。そのとき先輩から「授業以前の問題だ」と言われた。ショックでそれが何なのか問い返すこともできなかった。
よい授業をしたいと焦る気持ちから、一面的な授業観と、てっとり早く手に入れた授業技術や奇抜なアイデアばかりに気を取られていた。目の前にいる子どもたちに目を向けずに、形式的な準備ばかりをしていた。
今にして思えば、授業を成立させているのは教師と教材だけでなく、子どもという主体が欠かせないことに気づいていかなかった。生きている子どもたちに対応できないのもあたりまえだった。
(山崎準二:1953年生、学習院大学 文学部教授。教師の発達と力量形成等を研究)
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