人間関係がうまくいく気遣いとは何か
気遣いは誰にでも簡単に身につけられます。相手にとってうれしい気遣いというのは、案外「ちょっとしたさりげないこと」なのです。
大切なのは、相手の気持ちを想像し、相手の心情に寄り添うことです。相手をよく観察し、何を求めているのかを考えることです。
私は、セミナーなどで多くの人とお会いします。「またお話がしたいな」と思う人に共通するのは「私に興味を持ってくれる」ということです。人間というのは、自分を特別扱いしてくれる人、自分を大切に思ってくれる人のことを自然と求めるものなのです。
「あなたに興味を持っています」と、相手に伝えるには質問することがとても重要です。相手との会話の中で、相手が聞いてほしそうな内容、話をしたそうなことを見つけて、質問することがポイントです。イエスかノー、もしくはひと言で答えられるような質問ではなく、相手が、感情や経過などを自由に話せるような質問のほうがよいでしょう。「私のことを知ろうとしてくれている」と相手は受け取ってくれます。もちろん、相手の反応があまりよくない場合には、深追いしないことが大切です。
気をつけたいのが「相手の話は最後まで聞く」ということです。つい話を横取りして、いつの間にか自分の話ばかりしているということがあります。
話を聞くときは、相手の気持ちを受け止めること。つまり「共感」です。そのまま言葉で返してあげる。相手は自分の気持ちを受け止めてもらえたと感じ、信頼して何でも話をしてくれるようになるでしょう。
最後に気をつけたいのが「別れぎわ」です。第一印象が大切だとよく言われますが、同じくらい、別れぎわの印象も重要です。つまらなさそうな顔や、そそくさと次の動作に移る人を見かけます。「話を早く切り上げたかったのかな」と、思われても仕方ありません。別れぎわこそ笑顔が大切です。忙しくて時間に追われていても、大切にしたい気遣いです。
最初はうまくいかなくても、そのうち自然と気遣いができるようになり、気がつくと、より人間関係が豊かになっているはずです。
(三上ナナエ:旅客機の客室乗務員チーフパーサーを経て、セミナープロマナー講師として独立。年間80社以上の企業研修を行う)
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