授業の反応がにぶいときどうすればよいか
授業で子どもがうまくくいついてくると考えていても、そうならない場合がある。いわゆる反応がにぶいときである。緊張感が観られず、盛り上がりに欠けるときである。
反応がにぶい克服していかなければならない、つぎのような場面がある。
1 問題意識が高まらないとき
追究問題を提示したにもかかわらず、追求の意義や価値に気づかないとき、反応はにぶくなる。
(1)実演や操作・絵図化の活動を導入し、追求問題の意義・意味を再認識させる
みんなの前で実際に何人かの子どもに使ってやらせてみる。
(2)再度、既習の関連事項との違いを明確にさせたり、同類の問題を2~3題つくらせてみたりする
各自に作らせることにより、追求問題の新しさや克服すべき部分を自覚させることができる。
(3)コンピュータやVTRによる動的な場面を含む提示の場合、その提示を繰り返す(リプレイ)
(4)「その壁を乗り越えることが、きみたちにできるだろうか」などの投げかけにより、挑戦意欲をあおる
2 解決の糸口がつかめないとき
「自力で解決を」という段階で、何も手がつけられない場合がある。
(1)友だちの解決の着想を発表させる
解放の鍵となる着想を聞き合うことにより、アタックすることができるようになる。グループで着想を出し合わせた後、各自ノートで実行させることも有効である。
(2)「これまでの既習事項での考え方を使って何とか解けるようにならないだろうか」などの投げかけによるヒントを与える
つまずきのタイプに応じたヒントカードを渡すのもよい。
3 妥当性の検討で行き詰まるときは誤答を提示する
子どもたちの思考がゆさぶられ「ちょっと待てよ。それはおかしい」と反論し、理解が一層深まる。
4 気分的にのってこないとき
(1)全員起立して動かす
発表意欲が希薄なときは、全員を起立させ、自分と同じ解法がすべて言いつくされるまでそのままの状態で解法の存在を示させる。何となくだれていた雰囲気に、少し緊張感を与え、子どもたちを動かすことができるものである。
(2)普段から盛り上がりを見せるゲームからスタートする
(3)子どもたち全員に対して挑発したり、発表した子どもをほめたりする
(4)すぐに発表させることをやめ、まずノートに書かせる
このような経験は、教師の授業中の瞬時の技量を鍛えると同時に、授業設計能力そのものを高めることにもなる。
教師は、子どもたちの反応がにぶくならないような手だてを最初から配慮して授業設計することができるようにもなるのである。
(池野正晴:国公立学校の13年の教師経験を経て,高崎経済大学教授。専門は教育人間学、授業論、算数科教育学等)
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