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子どものしつけに悩む親が多い、しつけをするときに親が大事にすべき考え方とは 

 不登校に至る原因の多くが親子関係、特に母子関係に根ざしています。では、その母親にすべて責任があるのでしょうか。また、教師の間でよく家庭の教育力が低下してきたと言われますが、それも本当なのでしょうか。
 私は違うと思います。どの家庭も、どの母親も子どものためを思って一生懸命になっている、よい家庭であり、よい母親なのです。しかし、何か親と子どもの間にボタンの掛け違えがあるように思います。歯車がどこかでかみ合っていない、そんな状況なのです。親子関係を再構築することが必要だと私は思います。親たちのために、何か役立つことはないかといつも私は考えていました。
 このごろ、わが子は何を考えているのかわからず心配だ。問題を起こしたらどうしよう。教師だった私は、こういった多くの親の悩みに接してきました。子どもの「しつけ」をどう考えておこなえばよいか、悩み不安を持つ親はたくさんいます。子育ては、子どもに対する厳しさ、優しさ、甘さ、辛さ、どれもさじ加減が大事だと思います。
 
「しつけ」をしようとするときに、大事にしなければならないと思う考え方を私は下記のようにまとめました。つぎの中から、子どもを「しつけ」育てるヒントになるようなものがあれば、これ以上の幸せはありません。
(1)
優しさをもたせる
 自分を取り巻くすべてのものや人に優しさをもつことは、人間として生きるための一番大切なことです。家族内で助け合う姿を見せましょう。家族が「ありがとう」「ごめんなさい」をお互いに言いましょう。
 食事をできだけ家族で一緒に食べ「いただきます」「ごちそうさま」と感謝の心をもち、楽しく話をしながらとる食事は子どもの体も心も成長させます。
 夫婦仲良しは子どもにとっても快いもの。「お父さんのこんなところが好きなの」と言う母を子どもは大好きになります。親はきょうだいどの子も抱きしめましょう。親の愛情を受ければ今度はその愛情を周りに分け与えることができるようになります。
(2)
強さをもたせる
 行動に移す強さが必要です。母親のほめ言葉は子どもとって何よりのごほうびです。ほめ言葉ほど、子どもをやる気にさせ、つらいことを乗り越える力をもたらすものはありません。
(3)
社会性をもたせる
 人間は一人では生きられない。他者と協調性を持つことが求められます。社会性が一番育つのは遊びです。子どもは友だちとのふれ合いを通してたくさんのことを学んでいきます。
 あいさつや笑顔は何物にもまさる社交のツールです。親が使っていれば子どもも自然に交わせるようになるものです。
 子どもは家庭や学校などで認められると安心感が得られて、子どもの情緒を安定させ能力を伸ばします。
 他人を思いやり、自分がされてうれしかったことを人にしてみましょう。人は仕事など常に時間とともに行動しています。寝る前に明日の持ち物を準備しておくなど、何かを始めるときは準備が大切です。時間を大切にすることは、人生を生き生きとさせることになります。
 言葉はその人を表します。子どもに使ってほしいと思う言葉を母親がまず使いましょう。悪口をやめ、敬語を使いましょう。
(4)
意志をもたせる
 子どもには安心できるところが必要です。失敗したときは母親の胸に帰ればいい。そういう安心感があると、積極性が身についていきます。
 子どもは本来、すごいエネルギーを持っています。踏みだすことができないのは、慎重な性格なだけです。心が強ければ、強い意志をもたせます。
(5)
信じ合える心をもたせる
 人を動かす力は誠実な態度です。人から信頼されるには、人を信じて思いやる態度が必要です。友人こそ人生に最高の宝物です。よほど危険だと思われるとき以外は、どんな友だちでもわが子の成長のためだと思って見守りましょう。
(6)
責任を持たせる
 人に迷惑や気分を悪くさせるかもしれないときは「これはだめ」と厳しく禁止しましょう。お金を大切にし、貸し借りをさせないようにしましょう。約束は守る。自分で考え判断し行動し責任を持つ力をつけさせましょう。
(7)
目標をもたせる
 夢をもつことは生きる勇気になります。目標はすべての行動の引き金であり、続けるエネルギーになります。思い通りにいかなくても耐えていけるに違いありません。
 遊びで「勝ってもいばらない、負けてもふてくされない」を学びましょう。
(8)
知恵をもたせる
 親の価値観はしつけと同じで子どもに押しつけてもよい。親は子どもの前にそそり立つ価値観の壁になってほしいと思います。それに沿って歩いていくか否かはその子どもによります。
 できるだけ本物の芸術に触れさせて、子どもに感動する機会を与えてください。
(9)
感謝の心をもたせる
 感謝の心をもっている人は、楽しんで生きています。「みんなのおかげ」と思えば「この喜びをみんなで分かち合おう」と思うものなのです。
 たくさんの人たちによって支えられて生きていることに気づき感謝する気持ちがあれば、何か自分でできることで恩返しがしたいと思うようになります。
(10)
命を尊ぶ
 「お母さんとお父さんのところに生まれてきてくれて、ありがとう」と、親に言われると、生まれてきたことに喜びを感じます。自分を大事しようと思う感情がうまれ、よりよく生きようとします。
(
水田 均:1962年徳島市生まれ、公立学校教師、教育委員会指導主事を経て、心理カウンセラー。不登校・保護者サポート・心的外傷成人の心理療法を行っている)

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