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子どもはどのようにしつければよいのか

 子どもの教育に長く携わってきたためでしょうか「しつけに悩んでいる親は、本当に多いんだなぁ」と痛感しています。講演の最後の質疑応答で必ず出る質問が「うちの子どもに何をどうしつけたらいいのですか」というもの。
 私の考えるしつけの基本は「子どもが一人で生きていけるための『生きていく方法』を身につけてあげる」ことです。
 つまり、子どもが社会に適応するために必要な「人間関係を創造維持する力」と「生活していくための技術」を行動として身につけてあげることが重要なのです。しかし「生きていくための術」は時代とともに変わっていきます。
 しつけをするときに、最初に心がけなければいけないことは、信頼関係がなければ何をしてもうまくいかないということ。そのためには、子どもの声に耳を傾け「子どもの気持ちを受けとめてあげること」です。子どもが話をしている間は口を挟まないことがコツです。
 人間一人ひとりすべて違うものなのですから、その子にとってふさわしいしつけをしてもらいたい。他の子と比較して、その子のダメな部分を探して修正しようとするのではなく、よいところを見つけて、さらに伸ばしてあげようという考えを大切にしてください。
 子どもはほめられることによって「認めてくれているんだ」という安心感が生まれ、期待に応えようという向上心も強く育っていきます。
 しつけは、しつけられる側としつける側が共に育っていける関係こそが、しつけの成功につながると思う。
 子どもは大人が思っている以上に、親や教師の様子を敏感に察知しているものです。ですから、子どもをしつける際には、親が自信を持って毅然とした態度で振る舞うことがとても重要になります。
 しつけたことを子どもがなかなかできないとき、子どもに無理強いをしたり、手を貸したくなったりすることもあると思います。でも、そんなときこそ、グッと我慢して、穏やかなまなざしと心で子どもを見守ってあげてください。
 子どもを叱る目的は、同じあやまちを繰り返さないようにするためです。そのためには、子どもがなぜ叱られたのか、何がいけなかったのかを理解し、反省することが必要です。だから、子どもに叱られ理由を丁寧にわかりやすく伝えることが最も重要になります。例えば、思いやりを育てるため「自分がされたら嫌なことはしない」ことを子ども伝える。
 叱るとき感情的になり、カッときたら、「3秒」待つとよい。クールダウンできる。無理にその場でしからずに、後から言い聞かせてもよい。
 人が生きていくために欠くことのできない人間関係を築くうえで、言葉はとても重要なツールのひとつです。「こんにちは、さようなら、ありがとう、ごめんなさい」などのあいさつはコミュニケーションの基礎となります。あいさつは親のお手本が定着のもと。親が正しいあいさつを心がけよう。相手の言うことを理解するには、話す人の目を見て、しっかりと聞くことが必要です。人の話を黙って聞くことがポイント。
 しつけは、スモールステップで進めることが肝心です。歩幅は小さくて構いません。粘り強く一歩一歩着実に進んで行きましょう。
(
武田頂子:東京生まれ。長野県公立小学校教師を経て,幼稚園母の会会長,PTA連合会会長、社会教育委員、青少年問題協議会委員等を歴任。教育委員会依頼により講演・講師など多数) 

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