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人間嫌いなら、教師にならないでほしい

 人間嫌いの人は、教師にならないでほしい。これは、すっごく大事なことです。人間が好き、これが大切なんや。
 教えるということには正解がない。それでも試行錯誤しながら人間に接していくことが面白いと思える人でなくてはダメ。正解がないなかで応用問題を解いていく。もっと言えば、多様な人間そのものを面白いと感じる、つまり人間好きでなかったら、人の前に立ったらアカンのや。嫌いだったら、子どもたちがかわいそすぎるわ。
 人間が嫌いな人はコーチも教師もやめたほうがいい。「あっ、この人は人間が好きじゃないな」というコーチもいます。そういうコーチは、子どもの問題と向き合いません。その子を「どないかして上手にしたろ」という熱意がないから、いつまで経っても、その子は上手になりません。やはり人を動かすのは情熱ですよ。本気でかからないと人は動かないって。
 人間は、引っ張られたほうが変わりやすい。その引っ張り役が教師であり、コーチであるわけです。その人の熱意や情熱によって「できるかな?」から「できるみたい」に変っていくんです。だから、引っ張る人にエネルギーがないとダメなんです。
 だれでも病人のような教師には教えてほしくはないでしょ。いやいややる教師やコーチに教えてもらいたくないでしょ。わたしらだって、話をしたら元気を吸いとられそうな人とは、つき合いたくないでしょ。自分がそうだったら、相手もきっと、そうだって。
 なぜ、こんなことを思うかというと、私が小学校のとき、嫌そうに教える先生に教えられたことがあるからなんです。その先生は本当に義務的に教えていた。正直、その先生には教えてもらいたくないわって思いました。この先生、やっているだけやなって。
 やる気のない先生には「あなたの初心に戻りなさい」と言いたい。「あなたが教員採用試験の申込みしたとき、合格通知もらったときの気持ちを思い出しなさい」と言いたい。みんな「よしっ、やろう」とうれしかったはずや。人間は勝手なもので、なんでもすぐに当たり前になるのよ。「今の自分は、こんなはずじゃなかった」と思うようになる。迷ったら、初心に戻り、現実を自分のいいように持っていく努力も必要です。
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井村雅代:1950年大阪府生まれ、大阪市立中学校教師を経てシンクロナイズスイミング日本選手権で二度優勝、コーチ。1985年「井村シンクロクラブ」を創設、競技者育成を行う。独特のスパルタ式指導法で世界的な選手を次々と育てた。中国代表・イギリス代表コーチを経て日本代表コーチに復帰、大阪府教育委員を経て松原市教育委員長に就任)

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