子どもと基本的な信頼を育むには親はどのように育てればよいか
(1)安心をたくさんあげる
大切に扱ってもらえた赤ちゃんは、周りの人は、信頼できるという感覚と自分が大切な存在だという感覚を身につけていきます。抱きぐせがつくほど、抱っこしてもらい、安心をいっぱいもらえた赤ちゃんは幸せです。周りからもらった、たくさんの安心が、赤ちゃんの中でめぶき、基本的信頼へと育っていきます。
(2)子どもの体を大切にあつかう
自分自身を大切に思えるようになるためには、自分の体を大切に扱ってもらう必要があります。とても大切なことは、子どもを叩いたり、突き飛ばしたり、けったりしないということです。小さいころより、叩かれるなど体を大切にしてもらえなかった子どもは、自分の体は、叩かれても仕方がないと思うようになり、体の痛みもまひしてしまいます。
また、自分の体を粗末に扱われると、人の体も粗末に扱うことを覚えます。人の痛みにも無頓着になります。
(3)ありのままの子どもを受け入れる
あなたのままでいいんだよ。そのまんまでいいんだよ、こんなメッセージが大切です。大人だって、何かうまくいかなくて落ち込んでいるときや、頑張りすぎてくたびれたとき「無理しなくていいよ。そのままで十分いいんだよ」と言ってもらえたらどうでしょう。ほっと肩の力が抜けるのではないでしょうか。
「短所は長所」と、よく言いますね。子どもを肯定的にとらえるために、否定的にとらえたものを肯定的にとらえ直す(とらえ直すことをリフレーミングという)練習をしてみましょう。
たとえば「うちの子は、消極的すぎる」を「うちの子は、とても慎重だ」ととらえ直すことができます。また「うちの子は、集中力がない」は「うちの子は、好奇心が旺盛で、いろんなことに興味を持つ」ととらえ直すことができます。
長所だととらえてもらった子どもの自己評価は上がりますし、基本的信頼にもつながります。
(4)子どもの個性を尊重する
①子どもの性格
おとなしい、活発、喜怒哀楽が激しいなど、子どもの性格は様々です。それを受け入れてあげることが大切です。でないと、自信が育ちません。
②子どもの成長のペース
子どもの成長のペースも様々です。赤ちゃんのころの運動能力が早く発達したからと言って、将来的に運動能力が高いとは限りませんし、言葉が早く発達したからと言って、頭が良いとは限りません。
どの子どもにも、自分の時計があって、その能力が発達する時期があります。それを無理に速めると、子どもに負担を与え、能力を開花する喜びを奪ってしまうでしょう。子どもの成長のペースを尊重しましょう。
③子どもの得手・不得手
楽器が弾けないことが親の劣等感になっているので、子どもにピアノを習わせようとするとき、子どもも楽しんでいたら良いのですが、苦手なことをさせられると自分はだめなんだという劣等感につながってしまいます。
好きなこと、得意なことを存分に伸ばしてあげるほうが、子どもも楽しいし、意欲もわくし、自信につながります。
④子どもを、たくさんほめる
子どもをたくさんほめてあげましょう。出来なかったことを叱るより、できたことをほめてあげましょう。うまくやれなかったとしても、頑張ったことをほめてあげましょう。まずは、一日三回、子どもをほめることを目標にしましょう。子どもの欠点に目がついたら、とらえ直し、長所だととらえるよう心がけましょう。「あなたが大好きよ」と伝えることでもいいのです。
(村本邦子:立命館大学応用人間科学研究科教授 研究テーマは子育て支援と虐待防止など女性や子どもの被害者への臨床心理学的支援)
| 固定リンク
「子育て・家庭教育」カテゴリの記事
- 親のダメな叱り方とは 岩立京子・無藤 隆・菅原ますみ(2021.05.06)
- 反抗期の子どもを親はどのように叱ればよいか 福田 健(2021.05.03)
- 聞き上手な親になるにはどうすればよいか 福田 健(2021.04.30)
- 家庭で父親と母親はどのような役割をはたせばよいか 内田玲子(2021.04.19)
- 親はどのように子どもを育てればよいでしょうか(2021.02.25)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント