年々、子どもや親の質が悪くなってきている
教師になって20年。この間に、私が感じている変化のひとつは、年々子どもの状態が悪くなっているということです。最近の子どもは、徐々につかみどころがなくなっているように感じます。態度を育てる教育も、きちんと子どもの内に根つくまで、以前よりも時間がかかります。
年々、親の世代の質が悪くなっているのです。親の世代が悪くなれば子どもも変容してきます。
私たち教師、大人が肝に銘じておかなければならないのは、私たちがいま教えている子どもはやがて日本を支えていく世代になるということです。教師は「明日の日本」を育てているのです。
いま最も必要な改革は、子どもたちを正しく育てること。私の言葉でいえば子どもたちを「自立型人間」に育てていくことが、将来の日本をつくっていくことになるのです。そのためには、制度の改革だけでは不十分です。教師の質を上げなければいけません。
教師の質を上げることは、子どもたちの質をあげることにつながります。子どもたちの質を上げれば、日本という国の質を上げることになるのです。教師が変われば日本が変わる。
理想を掲げ、志を持って一歩を踏み出せば、個人のレベルでも変えることはできます。特別な力や地位がなくても、できることはいくらでもあるのです。
本気になった教師による、本気の教育こそが、いま求められているのです。
(原田隆史:1960年大阪府生まれ、大阪市立中学校教師(20年間)、教師塾主宰を経て原田教育研究所社長、埼玉県教育委員。大阪市立松虫中学校を態度教育・価値観教育・自立型人間育成教育により建て直し、陸上競技では7年間で13回の日本一を達成した)
| 固定リンク
「教師の仕事」カテゴリの記事
- チームで取り組む学校は、トラブルをさけるためにも「報告・連絡・相談」は最も必要なことです(2020.08.25)
- 仕事で重要なことは「フットワークの軽さ」、忙しくとも心に余裕もって仕事をするにはどうすればよいか(2020.03.10)
- 教師は熱心なだけではダメ、考え方が見当違いであれば危険ですらある(2019.09.14)
- プロ中のプロ教師になる道とは何か、どのように進めばよいのでしょうか(2019.05.24)
- 学校の仕事で一番大事なことは何か、授業の真髄とは何か(2019.05.17)
「子どもの実態」カテゴリの記事
- 子どもの真実がわかるものの見方とは(2020.12.21)
- 軽度発達障害児童とは、どうすればよいか(2020.11.23)
- 授業中じっとしていない子どもを「学ぼうとする身体にする」にはどうすればよいか(2020.08.26)
- 偏差値45~55の生徒の特徴と偏差値45以下の生徒の特徴、このグループからの脱出法とは(2020.08.11)
- 子どものときの遊びは、人間らしい人間になるために絶対に必要である(2020.04.21)
「保護者の実態」カテゴリの記事
- 家庭も社会も学校に責任を押しつけている(2020.12.13)
- 保護者からのクレームで多いのはなにか(2020.11.26)
- 小学生の保護者が学校に期待することは何か(2020.10.26)
- 受験生の保護者がわが子に向って言っていけないタブーの言葉と、わが子が感謝する言葉とは(2020.02.13)
- 担任している子どもの腕にアザを見つけ、虐待の可能性を感じています、どうすればよいのでしょうか(2019.11.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント