話し合いを重視した授業を成功させるための教師の心構えとは
話し合いを重視した授業では、子どもたちの活動が中心になります。従来の「発問・指示・説明」中心の授業とは、ファシリテーター(中立的な立場から活動の支援を行うようにする)として教師の心構えも少し違ってきます。
子どもたちを元気に活動させるためには、教師自身が明るく元気でなければいけません。その時のポイントは教師の「目線」と「声」だと私は考えています。
沈んだ教室は教師の目線が下がり、下を向いてぼそぼそと話をしている感じです。声は教室全体に届いていません。子どもたちは「私たちに伝えようとしてくれていない」と感じて、活動意欲が小さくなっているのです。
子どもが活発に活動している教室は、教師が目線を上げ、強い気持ちを持ちで子どもたちに話を伝えようし、教師は子どもたちを意識しています。表情にも明るい笑顔が出てきます。そうなると教師と子どもとの関係もよくなります。「キチンと聞こう」「よく聞いて理解しよう」という子どもが育っていきます。教師と子どもの間に程よい緊張感が生まれ、いきいきとした授業に変わっていきます。
教室にはいろんな子どもたちがいます。教師の思い通りにいかないこともたくさんあります。話し合い学習では、教師が我慢しなければならない場面が多く出てきます。教師が深刻にらならいように「あせらないで待つ」ことの大切さを知っておきたいものです。また、意見が出ない時、「考え中・考えていない・教師の質問の意味が分からない」のかもしれません。子どもたちの沈黙の意味を知り、耐えることも覚悟しておく必要があります。
話し合い活動を「うまくやろう」と考えてしまうと、必ず失敗します。どうしても「思いつき」(仕方がない。じゃあ○○しよう)・「思い込み」(今回も△△すればうまくいくだろう)・「思い上がり」(教師の自分が□□すればいいだろう)が出てくるからです。この思いが出てくると、子どもたち一人ひとりへの配慮や思いやりが弱くなって、話し合いが停滞してきます。
このような状態にならないためには「うまくやろう」と考えず「キチンとやろう」と考えることです。そうすれば、子どもたち一人ひとりにできる限りの配慮をしようと教師は考え始めます。
(菊池省三:1959年生まれ 福岡県公立小学校教師 全国コミュニケーション教育研究会会長 全国教室ディベート連盟研究開発委員 NPO授業づくりネットワーク理事 実践教育研究21サークル代表 菊池道場主宰
北九州市すぐれた教育実践教員表彰 福岡県市民教育賞受賞)
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