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教師は楽天的であってほしい、やればなんとかなるという生き方を子どもに教えることになる

 教師はできれば楽天的であってほしいと思います。まじめであるよりも、明るい楽天家であってほしい。教師が何事につけ楽天的であれば、子どもも気分がよい。
 楽天家は「他人に対しても寛容」という、教師にとって、じつはとても重要な資質をあわせもっています。
 楽天家というのは、物事をやればなんとかなると前向きに考えます。自ら悲観していたのでは、何事も成就しません。楽天家は、そのふるまいから、これからの人生を生きていく子どもたちに、大事な生き方を教えてくれます。
 教師の微笑の心底には、子どもへの慈しみと信頼があります。教師が笑っていれば子どもたちも明るくなります。教師と子どもとの関係もフレンドリーになり、授業中も子どもたちは発言や質問がしやすい。
 笑顔でいるのが苦手なら、雑談でもよいのです。子どもたちは教科の学習だけでなく、人間的なふれあいも求めているのです。
 子どもたちは成長期であり、教師との交流を通じて依存から自立への手がかりをつかんでいくものです。ですから、教師は開かれた心で、子どもたちと交流をもつ心がまえこそ、教えるプロとしての大事な条件ではないでしょうか。
 笑顔になるのは難しいという人は、心に余裕がなく悲観的に考える性格かもしれません。
 人事を尽くして天命をまつ。最後はなるようになると腹をくくる。こういう気構えがあれば、心から楽しく仕事ができます。
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戸田忠雄 1937年生まれ 政策研究大学院大学政策研究科客員教授。専門は教育政策・学校論など。政府の審議会専門委員も務める。私立,公立学校の教師,公立高校長,予備校・塾統括校長など歴任)

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