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国語:ユーモア詩の授業で人と人のつながりの楽しさを味わう

 増田修治はユーモア詩の授業を10年間続けている。週2,3回、詩を作る宿題を出し、その中の何編かを学級通信に載せて、授業で読み合う。みんなの挙手で「花まる」「二重まる」などの評価を決める。1年間で書く詩は、一人100編近い。毎学期、詩集にして父母にも感想を書いてもらう。
 「詩を書いたり読んだりするうち、親子関係も変わってきます。人間ってすてき、と思ってほしい」と増田先生はいう。
 増田先生は教師になってしばらく「いい詩」の作り方を教えていた。でも、荒れた学級を担任し「いい詩はすごいなあで終わって、それぞれの子に響かない」と感じた。
 その後、日常の出来事を題材に、人と人とのつながりの楽しさを味わう「ユーモア詩」に切り替えた。
 しかし、子どもたちに突然「詩を作って」と言っても、なかなか書けません。新しいクラスを受け持つとまず「呼び水」の言葉を使って詩を書かせます。
 たとえば「はずかしいけど、言っちまおう・・・」という言葉。「今のことは書きにくくても、この言葉に続いて幼い頃の失敗談を書いてもいいんだよ」と言うと、おもらしのことなど、わりと素直に表現していきます。
 そのほかにも「覚えているよ 忘れない・・・」と心の記憶を引き出したり、「ぼくは怒ってる・・・」と感情の言葉から始めさせたりした。そのうち、だんだんに、今の生活を見つめ、胸のうちも表現していけるようになっていきます。
 詩の題材になることが多いお父さん、お母さんが心のからを破ることも大切です。
 失敗しても、はずかしくても、人と人とがありのままつながっていることがすばらしい。詩を通して、親子で感じてもらえたら、と思います。
 たとえば、「おおかみさん」という詩を作った男の子が次のように読み上げた。
「お父さんが電話で友だちに『うちのかみさんが・・・・・』とお母さんのことを言っていた。ぼくは『ぎゃあぎゃあうるさいから、おおかみさんだろ』と思った」と。
「みんなのお母さんうるさい? どれくらい? 犬ぐらい」とおどける先生。
「鬼ぐらい!」教室が笑いでいっぱいになる。
 つぎは、いよいよ今日のテーマで詩を作る。「夢を見ている様子」「思わず口ずさむ歌・口ぐせ」・・・などのテーマを書いたプリントが子どもに渡された。
 わずか5分後「できた人は見せにきて」という先生の前に長蛇の列ができた。先生が選者になって、また披露会。先生の失敗談を交え盛り上げる。
(
増田修治:1958年生まれ、埼玉県公立小学校教師(28年間)を経て白梅学園大学教授。「ユーモア詩」を中心に学級づくりを進めた。児童詩教育賞(日本作文の会)を受賞)

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