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授業のおしゃべりをなくすには、どのようにすればよいか

 授業中に、がやがやとおしゃべりするのは小学校から高校まで大きな課題になっている。相手の目を見てキチンと話を聞けない子が増えている。自分中心で人の話を聞く習慣が身についていないので、興味のない話には耳をかさず自分たちの話を始めるのである。
 また、親や教師、友だちに対する不満や不信をおしゃべりでそのストレスをやわらげようとする、授業がわからない、教師の授業のやり方がおもしろくない、といった教師側の問題もある。
 ふだんから授業の不成立を防ぐためには、つぎのポイントを押さえ、授業を見直す目安にしたい。
(1)
ふだんから子どもをほめたり、励ましているか
(2)
子どもが分からないとき、分かるようになるまで教えているか
(3)
ふだんから子どもに公平に接しているか
(4)
一人ひとりの子どものノートをよく見ているか
(5)
遅れている子、進んでいる子に個別の指導をしているか
(6)
グループを編成するときに、組み合わせに配慮しているか
(7)
冗談を言ったり、ユーモアがあるか
(8)
はっきり、わかる言葉で授業をしているか
(9)
ビジュアル化などして、説明を分かりやすくしているか
(10)
黒板にていねいな字を書いているか
(11)
学習評価を個別指導に役立てているか
(12)
個別、ペア、グループ、一斉の授業を組み合わせ、変化を持たせているか
(13)
ときどき、学級がまとまって楽しくできる活動を実施しているか
「子どもが自分で成長しようとする力」を大切にして指導することが大事である。このことを踏まえ、つぎのような手だてを講ずる必要がある。
(1)
話を聞く力を育てる
 人の話を聞くことは人間関係を築く基本である。「自分だけ一方的に話をすることは人を大事していないことである」としっかり教え、話を目でも耳でも聞けるように日常的に繰り返し指導することによって、人の話を聞くことを習慣化する。
(2)
人間関係を改善する
 おしゃべりが多く授業がやりにくいときは、子どもと教師の人間関係がうまくいっていないことが多い。その、子どもの不満を教師は察知して原因を聞き入れながら接するようにすると、子どもたちは落ち着いて授業を受けられる。人間関係の改善を図るため、子ども理解に目を向けることが大切である。
 ところが、おしゃべりの背景となる原因を無視して感情的にしかると、子どもたちは不満や不信をつのらせて、ますますおしゃべりするようになる。これが繰り返されると、子どもと教師の人間関係が悪化する。
(3)
授業を活性化する
 授業中に子どもがおしゃべりするのは、他のことに興味・関心が向いているからである。授業に子どもたちを集中させるためには
①授業の導入5分間を重視する
 授業は導入部分で決まるといわれる。そのために「あっ、おもしろそうだ」「何だろう、不思議だ」「なぜだろう」と思える教材とともに、ビジュアル化した教材を用意する。
②子どもの発想を大切にする
 子ども一人ひとりの違った考え方がたくさんでるようにする。たとえ、幼稚な発想であっても批判しない。「おもいつき」「アイデアを大切にする」「ほかの考え方を組み合わせる」ことなどに留意する。
③個別、ペア、グループ、一斉の授業を組み合わせる
 一斉授業では、子ども一人ひとりを生かすことはむつかしい。おしゃべりが多いというのは、それだけ自発的に学習がしたいという気持ちが強いともいえる。どんな場合におしゃべりし、どんな場合に集中するか、授業中の子どもの動きを観察する。そして、個別、ペア、グループ、一斉の授業を組み合わせ、1時間の授業に変化を持たせることが大切である。
④子どもの創意・工夫を大切にする
 子どもが作業し活動するなかで、自分の創意・工夫を生かして楽しくやれる授業は活気がある。子どもが自由に発想したり、ものごとを進められるように教師が学習環境を整えると、子どもは自発的に動き出す。
⑤教師が子どもとの信頼関係を築くようにする
 子どもは、教師が自分のことを認めてくれている、見守ってくれていると感じれば、教師と信頼関係ができて授業が安定する。
(
志水井 一:元埼玉県公立小学校長)

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