毎日の授業から授業技術を自分が学んでいくにはどのようにすればよいか
子どもたちに毎日学びを説いている私たち教師は、貧欲に学び続けているはずです。学び続けている人は、知的オーラがします。そういう教師に、子どもたちはひかれるのです。
学びの楽しさは、自分が実体験してみないと絶対にわかりません。私は新任のときから六年間は各種セミナーや、研究発表を見に行っては、授業で実践したいとソワソワしていました。見てきたことをサークルの仲間に話すのも楽しいです。教育雑誌も五誌ほどとっていました。教育書もむさぼり読んでいました。楽しくてたまりませんでした。自分の知らない教育技術を知ると、コピーして実践ノートに貼り付けます。それを教室で試してみる。うまくいって喜び、うまくいかずに考える。反省点や気づいたことを実践ノートに書き込んでいく。何でも最初はまねから入ります。星の数ほど先輩の実践があります。そのような財産を使わせてもらわない手はありません。追試をし、常に「新しいアプローチはないか」と模索していきます。自分の教室用にアレンジしていきます。今でもその繰り返しです。
学ぶことは気づくことです。セミナーを聞き、本を読んでいてもどんどんアイデアやネタが浮かんできます。それが気づきです。それを必ず書き留めておくと学びの蓄積ができます。
授業は毎日あります。ですから、教師は授業をしながら学んでいくことが必要になります。毎日の授業から自分が気づいていかなければなりません。漠然としていたらあっという間に一週間がたってしまいます。まずは「今日の授業でこれだけは子どもたちに身につけさせたい」ということを毎時間意識することから始めなければなりません。「先生は次、何て聞くと思いますか?」と考える余地を残すのが授業です。この発問で子どもたちは受け身でいられなくなります。
授業に入る前に今日の目標を立てます。「笑顔で話そう」「指示は具体的なものにしよう」「机間巡視はまんべんなく」「指名が偏らないように」「○くんに一度は発表させよう」「静かにしなさいとばかり言っていてはだめ。静かにしてしまうワークを入れよう」と、あげればきりがありませんが、これらのことを意識していると、無意識にとっさの時に判断できるようになります。
同僚の教師に、一日を終えた直後に授業の中のうまくいった部分や、ほんの小さな指導場面でもよいので話をしましょう。人に説明できたら身についていると言われます。学びや気づきを固定化するために、積極的に実践の話をしましょう。
毎日、メモ程度で良いので授業の反省点やうまくいった部分などを書いておきます。この書いておくという行為が意識を明確に持つことにつながり、学びの筋肉となります。乗り越えられない時期が必ずきます。その時その効果は必ず実感できます。
何となく毎日を過ごしていると、五年や十年はあっという間に過ぎ去ってしまいます。今は話し方、今は生活指導とさまざまな目標を立てると、目に飛び込んできたり、耳に入ったりして情報は集まってきます。学びは意識して場数を踏むことが大切です。意識して少しずつ努力を繰り返してきた教師は経験という場数に、自分の気づきがプラスされて充実した十年になっています。
学びを楽しくするには、自分の好きなことを追及することです。しなければならないから、ということでは学びは続きません。まずは好きなことから。それをしていると、他のことも身についてきます。学び=遊びになればこれほどお得なことはありません。学んでいく時のワクワク感を子どもたちに味わわせたいと思っています。
(森川正樹:兵庫県生まれ、兵庫県私立小学校教師。研究教科は国語科。教師塾「あまから」代表、教師の笑顔向上委員会代表、基幹学力研究会幹事、読書会「月の道」主宰)
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