子どもにどう対応し、どのような関係をむすべばよいのでしょうか
自分の肌に合わない子どもには、なるべく接触しないようにしていませんか。教師の気持ちは子どもに伝わり、近づかないようにしていたら、嫌われていると子どもは感じるでしょう。プロ教師は、合わないと思った子どもほど大切にします。合わない子どもは、教師としての自分の力量がためされていると考えます。子どもを好きになるコツは、子どもの良いところを見つけることです。たくさん良いところを見つければ、肌に合わないなどということは、大したことではなくなるでしょう。
子どもを攻撃したり、否定したりしていませんか。「あなたは、何度言ったら分かるんだ」と、知らないうちに子どもを否定していることがある。「あなたは・・・・」と、相手主語で叱ると、子どもの人格否定につながります。「私なら、そんなことされたらつらいなあ」と、教師自身を主語にして子どもを注意することで、子どもを傷つけずに、行為を責めることができるのです。
思春期の子どもは、大人から離れようともがく時期でありながら、まだまだ未熟で甘えたいところもあるという、矛盾した時期です。子どもとの距離のとり方がとても難しいのです。
なれなれしくしないで、子どもの反応を見ながら距離をとっていきます。子どもは、うまく距離をとってくれる教師の方が、近づいてくる教師よりも安心できるものなのです。
卒業生が「小学校の時、どうして先生にあんなに逆らったのか、自分でもわからない」と、言いました。そうなんです。自分ではコントロールできないものなのです。ですから、教師は子どもが自分で考えるべきことは、そっとしておいて、見守ります。そして、不適切な言動については、ぴしっと厳しく「だめだ」と言います。そうしてあげないと、自分では分からないままに、良くないことを続けてしまうのですから。
子どもたちが、休み時間に、どこで誰とすごしているか知っていますか。一人ひとりを大切にするということは、子どもの学校での主な生活場所を知っているということです。 子どもと一緒に遊ぶということは大切なことです。サッカーなどを運動場でしている子どもは元気で乱暴な子が多いですから、その子たちと共に遊ぶことは、学級で中心にいる子をおさえるという意味でも必要です。でもそこだけに偏ってしまうと、いろいろな子の様子が読み取れなくなるのです。
子どもはどんどん成長し変わっていくもので、子ども同士の関係も変わっていきます。遊び相手が変わるということは、何か原因があるかもしれません。その子のしたいことが変わってきたのかもしれません。仲間から外されていないか、考える手立ての一つになります。
プロ教師はときどき休み時間に学校を回って、どこに自分のクラスの子どもたちがいるのかを確かめ、誰とどう過ごしているのか把握しています。監視ではなく観察し記録をとっているのです。保護者に「うちの子は、いつも、だれと一緒にいますか?」と、たずねられたら「9月の最初までは、AさんとBさんの三人でブランコで遊んでいましたが、今はCさんと二人で図書館にいることが多いようです」と答えることができれば、保護者から信頼されるでしょう。
(多賀一郎:神戸大学附属小学校を経て私立小学校教師として長年勤務し、追手門学院小学校講師、専門は国語教育。親・教師塾で保護者・教師教育の手助けをしている)
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