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子どもたちを叱って、社会のルールやマナーを教えられる大人は教師しかいない

 教師の叱り方に文句を言うような親は昔ならほとんどいなかった。現代の教師は気の毒なほどがんじがらめに行動を縛られている。
 そんな教師たちに、あえてアドバイスをしたい。どうかひるむことなく、子どもを叱ってほしい。なぜなら、親が親の役割を果さなくなってきたこの世の中で、子どもたちに社会のルールやマナーを教えられるのは教師しかいないのだ。
 本当に子どもの素行を直したいと願ったら、行儀なんか構っていられない。体罰がダメなら、時には激しく机にコブシを叩きつけてもいい。ヤクザみたいな言葉で、怒鳴りつけてもやってもいい。ただし強い言葉はひと言、二言で充分。ぐちゃぐちゃ説教を続けたら逆効果だ。棒などで机をガツンとやるのも昔からよくある方法だ。
 授業中に携帯電話を使っている子どもを呼び出して叱る時に「携帯はダメだよ」ではナメられるだけである。烈火の如き怒りを表現するために「今度やったらぶち壊すぞコラ」ぐい言ってもいいだろう。女性の教師ならなおさら、本当に怒ったら怖いのだというところを見せておかなければいけない。そして、その後にきちんとフォローをすれば、教師の人間的な強さを子どもたちは感じるはずだ。親や教育委員会に遠慮して子どもを叱れない教師は子どもにナメられっぱなしだ。これでは行儀の悪い子どもをしつけ直すことなどできないだろう。
 教師たちに私は言いたい、あなたがたは選ばれた人間なのだ「初心に戻って、もう一度、自分の色を出してやってみろ」と。教師は生身の人間を育てるという素晴らしい職業だ。将来の総理大臣が、あなたのクラスの中にいるかもしれない。その子どもが何十年かして「あの時叱ってくれてありがとうございます」と礼を言われたら、どんなにうれしいことだろう。教師とはそれほど誇りの高い職業なのだから、自信を失わずやっていただきたい。私の読者の中にベテランの教師が何人かいる。みんな熱い志を持ちながらも、孤独な闘いを続けているように私には見える。私は例えようもない寂しさを感じてしまう。
 このままでは日本がダメになってしまう。それを救えるのは、直に子どもたちに接する大人しかいないのだ。教師は大人の代表として、毎日子どもの前に立っている。子どもの話をじっくり聞き、厳しく叱った後にフォローするという原則さえ守れば、指導方法は自分流で構わない。教師のみなさんの活躍を心から期待している。
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石原伸司:1938年千葉県生まれ、12歳で家出し暴力団組長。刑務所に30年服役し引退。作家となり夜回りを始め、「夜回り組長」と呼ばれ非行防止に尽力している)


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