学校のきまりを守らず乱暴な子どもを親と連携してどのように指導すればよいか
問題を起こす子どもは、家庭や学校で自分の欲求が満たされないことが原因となる場合が多い。子どもの問題行動(授業態度が悪い、きまりを守らない、乱暴、けんか等)を起こす原因を考え、家庭にのみ問題があるとしない。人間はだれにでも、かけがえのないよさがある。その子のよさに着目し、親とともに連携して問題解決をはかるように指導をする。
乱暴はある意味、元気な子どもであると受け取り、本人を生かし充実感が味わえる雰囲気のある学級づくりをしていくと、問題行動は少なくなっていくと考えられる。
学校の中心は授業にある。学習が楽しいものでなければ、子どもたちの欲求は満たされない。自分で問題を発見し、自分で解決できる授業をつくっていくよう教師は心がける必要がある。楽しく、わかる喜びを味わえる授業をつくることが問題解決の根本である。
親と連携する機会を多く設けるようにし
(1)学校生活で現われた子どものよい行いを連絡帳で親に知らせる。それをもとに、親はわが子をほめるように促す。親が学校に出向く機会や、担任が家庭訪問をする機会を多くして、子どものよさ等を知らせるようにする。
(2)親はわが子に問題があることは、うすうすは気がついている。しかし、担任から言われると親のいたらなさを追求され、責められる思いになる。子育ての方法に問題があることを指摘しないで、冷静に親の考え方、子どもとの接し方はどうなのか聞くようにしたい。親自身が気づくような話し方をする。
(3)親と共に考え、共に解決する態度をもつようにする。事実をもとに話し、憶測や記憶に頼らず、日常から記録をとり、それに基づいて話すようにする。親と担任が一体となって問題解決に向けて取り組む姿勢をもつようにする。
(田代俊博:東京都公立小学校教師)
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