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子どもたちが「話しを聞いてくれる、ルールを守る」ようになるためにはどうすればよいか

 私の学級の子どもたちは話をしてもなかなか聞いてくれませんでした。家本芳郎の本で学んだことは「子どもたちがいかに納得するか」でした。子どもが納得できれば指導は浸透します。
 子どもたちが話を聞いてくれないとき、家本さんから学んだことを生かして、私はしっかり聞いてくれている子をほめていきました。まず姿勢「姿勢がいいね」、次に目線「しっかり目をみているね」、最後は静けさ「静かに聞いているね」と、最初はとにかく、たくさんほめました。すると、子どもたちは徐々に聞いてくれるようになりました。「聞くことがよいことである」と納得したからだと思います。
 つぎに、みんなで協力することを徹底させます。自分だけでなく、班やクラス全体のことを思って助け合って学習する意識をもたせようとします。
 また、教科書の読み方、ノートの書き方、話し合いの時の言葉使いなど具体的なルールを徹底します。細かな学習のルールを守ることが、自分や仲間の学習にプラスとなるということをしっかりと意識させます。
 このような指導をするときに大切なことは、怖い顔でなく、守るまで笑顔で言い続けることです。そしてこれを継続していくことが重要です。継続して守らせる厳しい教師になろうと私は努力しています。
 さらに、子どもたちに授業の見通しをもたせるようにします。次に何をするのか分かれば子どもは安心して授業に入りやすくなります。
 私は教室に授業の流れを掲示します。学習課題に取り組むときは、活動ごとに番号をつけ、視覚的に分かるようにします。指示・発問・説明は分かりやすくはっきり伝えるようにこころがけています。
 立ち歩いてもよい時間をつくり、あと何分座っていれば立ってよい時間になるかをクッキングタイマーで知らせます。立ってよい時間帯には自分が調べたことを仲間と交流したり、ノートを写してもよいことにしています。
 また、子どもと人間関係をつくることが大切です。まず、笑顔です。
毎日、にこやかな表情で子どもを迎え入れるようにします。笑いがあれば楽しい授業になり、好意や信頼感を子どもたちからえられます。また、ちょっとした声かけを意識して行います。
 叱るときは、どんなことをしたら叱られるか、基準を明確にしておくようにしています。
 子どもたちにどうしても伝えたいルールは、私の場合、学級びらきでつぎの三つを示します。「人を傷つけない」「自分を傷つけない」「クラスや学校を傷つけない」です。とくに、人と自分を傷つけることは、とても叱ると伝えています。実際、子どもたちには厳しく接し徹底するようにしています。
 子どもたちにどうしても伝えたいルールは「短く、はっきり」と伝えることが大切だといえます。つまり、いじめてはいけない、相手の嫌がることは絶対してはいけないといった「明確で絶対的なルールをつらぬく」という姿勢が大切になります。
 ルールの達成を目に見える形にすることがとても大切です。私のクラスでは、朝の会でめあてを決めます。その、めあてを帰りの会で確認し、三分の二以上であれば、黒板に☆印を書きます。そして☆がたまったら、お楽しみ会をすることになっています。
(長瀬拓也:1981年岐阜県生まれ、 横浜市公立小学校教師、岐阜県公立小・中学校教師を経て私立小学校教師。授業づくりネットワーク理事、教育サークル「未来の扉」代表代行、教育委員会などの研修講師も務める)

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