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学級が崩壊状況にあるとき、学級集団づくりはどのようにすればよいか

 学級が崩壊状況にある場合は、前年から崩壊状況にあった、担任している途中から子どものようすがおかしくなってきた、という大きく分けて二つのケースが考えられます。
 前年から崩壊状況にあった場合は、前の担任に対し、子どもの不信が積もっている場合がほとんどです。そして保護者にも不満・不信が広がっています。
 したがって新担任になったら、短時間で何とかしようと、あせったりしてはならない。この一年をかけ、信頼をとりもどす取り組みをしようと、じっくり実践する方が信頼回復は早まると思います。
 まず、子どもの要求を聞くようにします。紙に担任の方針や思いを記したうえで、「担任にやってほしいこと、やってほしくないこと」を書いてもらうのです。その一人ひとりの意見に誠実に答えたり、説明し、「先生はひいきしません。みんな大事にし、問題があったら話し合いで解決します。親にもこのことを伝えてください」と何度もくり返し言うとよいと思います。
 ともかく子どもと遊ぶことです。休み時間、放課後、時には授業時間をやりくりして遊ぶのです。遊びは教師や子どもが提案してもよいでしょう。始めは少人数でも遊びながら楽しい雰囲気をつくっていく。しだいに多くの子どもを誘いこんでいくのです。
 学級の土台づくりが大切ですから、係や班の活動が不十分であっても気にせず活動させながら、小さなことを見逃さず、前向きな努力をほめ励まします。そのことを学級通信に載せたり、学級懇談会や日常のふれ合いのなかで保護者にも伝えていくとよい。
 授業は進み具合を気にせず、質問にていねいに答え、意見を言った子を励まします。もちろん失敗やまちがいがあっても、真剣な努力はほめます。
 トラブルがあったら、すぐ話し合いをするようにします。教師が中心になって話し合いをすすめます。必要なときは班長会や班会議も行い、これも十分でなくてもよいから、原則的なことはきちんとやる。それが、後で役にたっていくのです。
 もちろん崩壊状況では、調子よくすすむはずがありません。けれどもこれらのことは信頼回復の鉄則です。一年かけてという腹がまえで一つ一つ着実にすすめれば、必ず見通しがつき、改善の成果も出てくると思います。
 学期の途中で子どもたちが変貌して崩壊したという場合は、これまでの教師の取り組みに不十分さのみられる例が多い。
 熱心さがあっても授業の進度を気にしすぎて子どもに無理を強いたり、遅れがちな子どもへ眼を向けることを忘れたり。とりわけ反省しなければならないのは「子どもの要求を聞く」「話し合ってものごとを決める」「楽しい取り組みをする」という三つが不足していることです。
 ですから、子どもを叱責するよりも、むしろ自己分析と自己批判が必要です。そして上記で述べた五つのことを参考にして、原点にもどって再スタートするとよいでしょう。これからに希望をつなぐ再出発と言えます。
 一人だけで苦悩しているのはよくない。誰にでも進んで相談し、助言や援助を求めていくことが大切です。そして当然、保護者に対してもプライドにこだわらず、事実を伝え担任の苦悩も率直に話すようにします。そうすることによって保護者からの好意的な協力が得られ、心強く再スタートすることができるようになると思います。
(
坂本光男:19292010年、埼玉県生まれ、元小学校・中学校・高校の教師。教育評論家。日本生活指導研究所所長・全国生活指導研究協議会会員)

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