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子どもが教師に自然に引きつけられ、従いたくなるようにするには

  シュタイナーのいう教師の権威は、子どもたちが自然に引きつけられ、従いたくなるような権威である。
 そのような自然な服従を引き起こす力は、どのような教師から生まれてくるのだろうか。それには「教師が、子どもとの出会いに感謝し、子どもを尊敬の念を持って迎え入れるところに生じる」とシュタイナーはいう。
 子どもが尊敬の念を持ちうるのは、子どもに内在する向上意欲である。それは子どもの内部で、おのずから生じてくる善なる衝動である。
 この事実を教師が素直に認め受け入れたとき、教師は自然と子どもに尊敬の念を持つはずだというのである。
 教師が子どもとの出会いに感謝し、心から尊敬の念を持って子どもに臨むとき、子どもも当然先生から大事にされているという実感を持つということはじゅうぶんにうなずけることである。
 子どもはこのような教師に全幅の信頼を置いてあらゆるものを学び、生きたいと思うのも当然のなりゆきといえよう。
 たとえどんなに教科内容を正確にわかりやすく教えたとしても、教科内容を教えるだけの授業には、子どもは必ずしも満足しない。今の時代を生きている血の通った人間としての教師に触れたいという願望を持っているからである。
 人間は誰でも失敗もし、悩み、そして傷つき、苦しむものである。また理想を持って前向きに生きようとし、喜び、向上もするのである。
 子どもは授業で教科の勉強をするとともに、このような大人や教師の心臓が鼓動している面にも触れたいのである。個性的で主体的に生きる教師の人格に触れて、そこから多くを学び、それを通じて成長したいという願いを子どもは持っている。
 私は長い年月にわたって教科指導をしてきたが、このことを強く感じてきた。何らかの形で子どもの期待に応えていくことが必要だと思ってきた。今日の子どもたちの置かれた状況では、ますますその必要性が増していると感じている。
(大阪隆夫:1941年生まれ横浜市立中学校四校に勤務。「生き方を探求する会」会長として道徳教育を研究。シュタイナー教育を研究し各種学習会等で講義。ネット上の教育相談室で相談員)

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