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叱り方の極意とは

 叱るべきとき、自信がないと人を叱るのは気が重い。どう叱ったらよいか方法がわからないと叱る自信が持てない。どう叱ったらよいか、叱り方のポイントを考えてみると、
 怒るのではなく叱る。それには相手を育てようという思いを、しっかりと持つことから始めなくてはならない。
 何を叱るか事前にわからせておく。一貫した叱る方針を立てて事前に、みんなにわからせておく必要がある。何を叱り、何を叱らないかを日頃から自分の考えを伝えておく。感情に左右されることなく、日ごろの方針にしたがって叱るようにする。
 同じ目線で叱る。上から目線でえらそうな態度や言い方で叱るのではなく、問題を自分の中に入れて、同じ立ち位置で叱る。その上で、どうすればミスを繰り返さないですむかについて、一緒に話し合う。考えが違えば基準が異なる。相手にわからせ納得させるには、短気を起こさず、相手にも理解を示し、ねばり強さが求められる。
 叱るタイミングを外さない。叱るとき、言いにくいと思うと考えすぎて、つい先送りしてしまい、結局タイミングを逸して、叱れなくなってしまう。叱り方が「強いことばで責めとがめる」だけでは、相手の反発をまねく。「諭す」「注意する」「気づかせる」など、範囲を広げるべきだろう。そうすれば、気負わないで叱れるし、タイミングを外さずに叱ることができる。
 また、シッョクがさめやらぬ内に、厳しく叱責するのは考えものだ。反感をかったり、余計に落ち込ませてしまう恐れがある。気持ちが落ち着いて、話が聞ける状態になるのを待ったほうがよい。
 一度にあれもこれも叱らない。叱ろうと思いながら、我慢していると、その思いが蓄積されて抑えきれずに、あれもこれもといっぺんに叱ってしまう。気になったら、その都度、口に出して注意し、ため込まないことだ。
 原則は一対一で叱ること。みんなが見ている前で叱られるのは辛いことである。恥をかかされたと、恨みに思ったりする。よく考えたうえで、ここは人前で叱ったほうがよいと判断したときに限るのがよい。
 感情的になったら、一呼吸おく。人間に感情はつきものである。カッとなると自分を見失う。一呼吸おくとは、自分を取りもどす間合いのことだ。怒りがこみ上げてきた瞬間、深呼吸するなり一呼吸おいて、気を静める。間合いの取り方は、各自工夫してみるとよい。
 相手の人格を否定しない。「だからお前はダメなんだ」と言うのはタブーである。
 強く叱ったあとはフォローを忘れない。不機嫌なまま、お互い、わだかまりを持ち越すことのないようにしたい。叱った後は、カラッとできるようでありたい。翌朝「おはよう、昨日は言いすぎた。でも、わかってくれたと思う。よろしく」明るい口調で、さらっとひと言、言っておく。
(
福田 健:ヤマト運輸入社、言論科学振興協会の話し方運動に参加し理事を経て、話し方研究所を設立し会長。話し方、聞き方の指導・研究・啓蒙にあたり、コミュニケーション・リーダーシップ、人間関係などをテーマに各企業・官公庁で講演・講座活動を行っている)

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