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保護者との連携は具体的にどのようにすればよいか

 担任になったとき、始業式の日の初めての挨拶はとても重要である。子どもたちは期待で胸ふくらませている。教師の言葉の浸透度が違う。はっきりとした学級経営方針と、実現するために取り組む具体的な方策を伝えることが大切である。
 できれば、それを学級通信のような文書にして保護者に直接届くようにするのが望ましい。子どもたちにとって本当に必要なこと、一年間継続できることに絞って伝えるとよい。
 子どもたちの活動の様子やよさを伝えるのに最も有効な手段は学級通信であろう。心温まるエピソードや子どもたちの努力している姿などを愛情をもって伝えるように工夫したい。
 最初の授業参観では、子どもたちのありのままの姿が表れるような活動を準備するとよい。子どもたちのよさだけでなく、問題点を見てもらい、親と一緒に考えてもらうきっかけとするのである。二回目、三回目と授業参観を重ねるうちに問題点が解決されていく様子が親の目にも見えてきたら、教師への信頼度は増してくるだろう。
 授業参観は親子で一緒に考えたり、協力して作業したりするような学習を用意してもよいだろう。ただし、親が来ていない子に淋しい思いをさない配慮をしなければならない。
 また、本の読み聞かせや、生活科等のゲストティーチャーとして保護者の力を借りることも考えられる。しかし、保護者を学級に入れる場合、子どものプライバシーの問題や事故発生時の問題等が生じる恐れがあるので、事前に学年や校長とよく相談して了解を得ておくことが大切である。
 保護者会を学級運営の力を借りる機会ととらえ、活用することが大切である。保護者は学校での子どもたちの姿を知りたがっている。事実を通して具体的な姿を語っていきたい。そのためには、日頃から子どもたちの姿を記録・録画し資料を充実させておくことが大切である。
 保護者会で教材づくりをお願いするのもいがいと喜ばれる。授業のねらいや教材の意図等を説明しながら行えば、教育への理解を深めていただくことにもつながるだろう。和やかな雰囲気で保護者同士の会話も弾む。
 保護者会で、保護者に「二分間で、お子さんのいいところ」「保護者会の日の朝、わが子を学校に送り出すときにかけた言葉」を書いて発表してもらい、その後、グループで話し合ってもらった教師もいる。一年間かけて一つの歌を練習し、最後に子どもたちと二部合唱して一年を締めくくったという実践もある。
 保護者会の内容をいつも教師が決めるのではなく、時には保護者にアンケートを取って決める工夫もしたい。ある学年では、アンケートで調べた「話し合いたいテーマ」別に学年でグループに分かれ討論会を開いたところ、話し合いが活発に行われたという。後で全保護者にまとめを配布した。
 問題の早期発見・解決のためには、子どもや保護者と日常的にコミュニケーションを取れる態勢を整えたい。こまめに電話を入れることを大切にしたい。一日でも休んだら必ず電話を入れる。学校でけがやトラブルが生じた場合、誠意をもって連絡する。
 連絡帳の返事も「お大事に」の言葉を添えたい。メールアドレスを公開している教師も多い。気軽に発信できるという親や子が増えている。しかしメールを使う場合、セキュリティに十分な配慮が必要である。
 個人面談では、限られた時間を有効に活用するために、事前に話し合いたい内容を保護者に伺っておくのも一つの方法である。その内容に関する資料を用意したうえで面談に臨めば、話し合いは深まるであろう。
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白井達夫:1950年生まれ、横浜国立大学附属小学校副校長、川崎市総合教育センター研究室長、川崎市立小学校校長を経て横浜国立大学教育デザインセンター主任研究員)

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