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教師として、誰もが心得ておくべき基本的なこととは何か

 教師の仕事ほど手を抜くこともできれば、きりのない仕事もありません。教師の仕事で一番素晴らしいことは、成長する子どもを預かっているという点です。一生懸命に子どもに尽くした先生のことを、子どもたちは決して忘れません。これこそ教師の生き甲斐です。
 日常「私は教師なんだ」という意識と誇りを強く持って生活する必要があります。自分で選んだ職業です。実りあるものにしましょう。
1 子どもに接するとき
 子どもに接する教師は、常に明るく朗らかであること。暗く沈んだ教師のクラスは陰気で冷たいものです。また、毎日、同じ態度で子どもに接します。教師のムラ気は子どもを混乱させます。
 子どもを一人の人間として尊重し、深い愛をそそぎましょう。親にも劣らない深い愛情を注ぐことのできる教師こそ本当の教師です。子どもを共感もってうけとめるようにしましょう。 
 教師は子どもにしゃべるとき、口をしっかり開け、語尾までしっかり言いきって話しましょう。子どもの目の位置までしゃがんで、すてきな笑顔で、温かく、短く、さわやかに。どの子どもにも公平な言葉がけを心がけましょう。
 教師の感情が高ぶっているときや、忙しいときは、特に深呼吸してから、子どもに対応してください。
2 保護者に接するとき
 言葉づかいに気をつけます。正しく、はきはきした言葉で話します。余計なことは言わないようにします。わかりやすい話し方は親に安心感を与えます。要点をおさえて、わかりやすく話す工夫をしましょう。
 親の心をわかろうとします。親と共感して、子どもの成長を親と共に喜びとしていきましょう。話させ上手は聞き上手と言います。親に話を向けましょう。子どもの悪口をならべる教師は信用を失います。
3 同僚や先輩、管理職に対して
 年長の教師には、敬愛のあふれた接し方をすると、あなたの人格が光ります。
 仕事の報告・連絡・相談(ほうれんそう)を確実にする。指導・助言を受ければ、お礼の言葉を言って、実践で示す心がけを。教えられるのを待つより、教えを請い、自ら求める意欲を。われ以外みな師なり、真似しよう。
 同僚から愛される教師に。明るく率直で、素直、活力あふれる行動。注意されたことに感謝する謙虚さをもちましょう。
 人間の縁を大切に、一期一会は教育の世界にいればこそ大事にするように。
 学校というところは、いろいろな宴会のあるところです。酒の飲み過ぎで、くずれたりして昔から酒で失敗した人がたくさんいます。自分の飲める量を自覚し、品性を失わず、ふだんと変わらぬ態度でいられるようにしましょう。
 街の酒場で教師同士、仲間や管理職の悪口は厳に慎むべきことです。周囲には、どんな人が聞いているかもしれません。他の人のひんしゅくを買うような言動はやめましょう。
4 地域の人々
 地域の人は教師を見ています。どんな教師が来たか。常識があるか、実践力はあるか、地域をどう見ているかと。
 地域の教育力はボランティアの人たちでささえられていると言えます。お礼の言葉を忘れずにすると、地域の学校への理解が強まります。
 地域の人々に対する言葉づかいは、ていねいでなくてはなりません。保護者ではないからと、つい安心して、ぞんざいな言葉づかいをすると、すぐしっぺ返しを受けます。丁重であるに越したことはないのです。
5 家庭訪問
 教師のしっかりしたあいさつ、ていねいな対応は人格の表現です。気をつけたいことは、親しみやすい服装、話し方です。
 家庭訪問では、聞き上手な訪問者になろう。「おうちでどんな遊びをしていますか」「お友だちは」とか、家庭生活をそれとなく聞き出す。「今、困っておられることはありませんか」と希望を聞き出す。
 子どものよい点をほめるとき、他の子と比較した言い方は、教師の信頼を失わせます。当人だけのことを話し、他の子どもの話を言わないようにします。
 子どもの個性を認め、子どもの好きなことを聞き、学校で「伸ばしてあげたいと思っています」と言って教師がサポートし、子どもに意欲をもたせるようにする。
6 電話の応対
(1)
電話を受ける
 電話を受けるとき、あなたは学校の代表者です。誠実で確実な応対を。誰からか、わからない電話のときは、笑顔でさわやかに「はい、○○小学校です。お世話になっています」と、活気のある声で話します。明るい学校の印象が伝わります。
 
「○○は、ただいま授業中でございます。ご伝言でよろしければ、伝えます」と、伝言を頼まれたら、メモで確実に伝えます。学校の信用にかかわります。
 問い合わせは、教えられない場合があるので教頭の判断を仰ぎましょう。
 抗議の電話がかかってきたら、話の腰を折らないで十分に話を聞き、教頭に報告します。「では、すぐお宅へ伺って、お話をお聞きいたします」「十分指導し、再度ないようにします。指導の結果をお知らせします。よろしかったら、電話番号とお名前を・・・・」と、迅速に対応するようにします。
(2)
電話をかける
 電話をかけるときの言葉づかいはふだんより丁寧にします。顔が見えませんから、意思が通じにくくなっています。誤解を生む表現などは特に気をつけましょう。威圧的や押しつけになってはいけません。
7 あいさつ
 朝の元気のよいあいさつは、人の心も自分の心もすがすがしくします。だれでもできる簡単なことです。こちらから先に声をかけるとよい。だれにでも、大きな声ではっきりと。笑顔があればさらにすきです。「おはようございます」の次に続ける言葉を工夫しましょう。
 退勤時には「お先に失礼します」と、ひと言あいさつして帰りましょう。帰る教師からあいさつされたら「お疲れさまでした」とあいさつを返しましょう。
 その日、特にお世話になったら、帰りのときに「お世話になりました。ありがとうございました」と、お礼を言いましょう。
 礼のあいさつの仕方は
(1)
立礼のあいさつ
 男子の場合、中指をズボンの縫い目につけ、足はかかとをつけ、つま先を少し開いて立つ。一度相手を見て、首はまっすぐにし、腰のところでくの字に曲げて礼をする。
 女子の場合、足をそろえて、手は前に、首、背中は自然に丸く曲げて礼をする。体を起こした時は、手は元の横に戻す。 
(2)
座礼のあいさつ
 手はひざに置く。畳に手を置き、人指し指と親指で正三角形をつくる。指の三角形の中に額を入れるように頭を下げて礼をする。
8 子どもの事故
 子どもの事故防止で大切なことは、予測をたてて、事前に指導することです。もし予測がたつのに指導していなかったら大きな責任になります。事故防止のため、くり返し指導しなければいけません。
 子どもがケガをしたときは、同僚に助けを求め、まず保健室に連れて行き養護教諭に応急手当をしてもらいます。病院へ行くようなケガのときは、まず子どもを救う方策をとります。管理職に報告し、親にも連絡します。親に引き渡した後で必ず家庭訪問し、お見舞いに行きましょう。
 管理職への報告は、真実に基づいて報告することです。校長は報告に基づいて教育委員会へ報告します。重い事故の場合、指導いかんによっては、教師に責任を求めるケースもあります。
9 教師の病気
 ふつうの病気の場合、年次休暇をとって完治するのを待ちます。授業やクラスのことを学年や管理職等によく頼んでおきます。
 産休は、産前産後の休暇がとれます。手続きをしたり、補助教員を探したりする時間がかかります。妊娠を確認したら、早めに申し出るようにしましょう。
 病気が長引くと、年次休暇では処理できません。病気欠勤になります。診断書も必要ですし、代替教員が必要になります。早めに報告しましょう。
(
中嶋公喜:小学校校長、東京都学級教育研究会会長を経て顧問)

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